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伊礼彼方の物見遊山

伊礼彼方の物見遊山☆『お寺の袖より愛をこめて!?』本編

2013/07/25


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この日は朝からずっと雨が降り続いていた。
6月の梅雨らしい、とある一日。
雨のしずくがとめどなく滴る山門には、静かな風情が漂っている。
 
この日は仕事じゃなかったとしても自ら写真を撮っていただろう。自然と体が軽くなり、深呼吸をして吸い込む空気もいつもと違う、精神的な安らぎを感じた。

神奈川県川崎市宮前区にある「等覚院」というお寺を訪ねた。

伊礼オテコメ2
 

聞くところによるとこのお寺には、お墓がない。
生きている人の為のお寺ということで、お葬式もここではしない。
季節によっては花々が咲き乱れ、皆が集う場所が目的なんだとか。
今日は残念ながら花は咲いていないが、雨に濡れた初夏の緑がとても美しい。山門の横で小さく丸まっていた猫も、雨宿りというよりは、そこに居たくて居るように見えた。

今日は不思議に、目に映るものが穏やかに見える。

都会の雑踏が苦手な私にとって、駅前の繁華街から車で15〜20分くらい離れている静かな土地に位置する場所は大好物だ。第一種中高層住居専用地域までが美しい。

 
・・・無い知恵しぼってちょっと小説家風で始めてみました(笑)。
 
今回は【ブタコメ】(舞台の袖より愛を込めて)ではなく、【オテコメ】(お寺の袖より愛をこめて)です!
一緒に覗いてみましょう!

 

「何故お寺!?」

と最初は僕も思いました。

でもスタッフさん情報によると、
「音楽好きでアート好きな珍しいお坊さんを見つけた!」
との報告を受けた。しかも俺と同世代!これは行くっきゃないでしょ! お寺に訪問するってなんかエンタメとかけ離れている感じがするが、同世代であるお坊さん自身にも興味があったのでオテコメしてきました。

レッツラー、オテコメ!!!

 
初対面の印象を簡単に解りやすくまとめると・・・こうだ!

【勝手にプロフィール】
中島光信 
30歳、音楽、クラブ好き(踊る方ね)、アート好き、めっちゃラフな人。お寺の息子に産まれるが、特に興味もなくアートの道を志す。成人した後、知人からの触発により仏教に興味を示し出し、修行僧への道へ。

今では一家の大黒柱・・・という言い方は適してないが、等覚院を継いで、僧侶として人生楽しんでそうでした!(笑)仏教(宗教)をラフに伝えるイベントを多数主催していている光信さん。

「仏教者はツールを使わないアーティスト」

そんな言葉がまさにぴったりくる。

 

“お坊さん”と聞くとどうも「平民には敷居が高く話しかけにくい」という印象があった。しかしこの方は違う。物腰はどしっとしているが、「全然大丈夫っす!」と現代の若者の一面がこぼれた。俺は沖縄とチリのハーフなのに対して、光信さんは僧侶と現代人のハーフって感じ。とても好感が持てる。これは逸材だ。こんな僧侶みたことない。というか、そもそも僧侶と話した事がないので、勝手に抱いてたイメージとのギャップに驚いた。「ギャップ」も僕の好物のひとつだという事を光信さんは知らない。ふふふ。だから俺はテンションの赴くまま、質問攻めにした。

伊礼オテコメ1

「何故お寺を継いだのか?」

「産まれた時から敷かれたレールに乗っかったのか?それとも乗っからざる得なかったのか?幼少時代は反発した側なのか?」

「キリスト教とイスラム教と仏教の合同ワークショップって?」

それぞれの宗教の違いは?共通点は?」

「なぜ世界にはこんなに宗教や宗派があるのか?」

「誰かがひとつの宗教を信じるのは自由だが、じゃー何故他人の宗教を否定するのか?」

「結局、戦争の引き金になるのは宗教が多いのは何故か?」

「そもそも神様は一人なのか?」

「そもそも神様とは何なのか?」

「いつから音楽やアートに目覚めたのか?」

「その道に行かなかったのには理由が?」

「敷かれたレールから外れて反発した原因は?」

「精進料理しか食べないのか?」

「お酒飲んだりはするのか?」

「その後はどうなった・・・・・」

「では修行には・・・・・」

「今現在の光信さんのめざす・・・・・」
 

次々に発した質問に光信さんは優しい笑顔をみせながらも唖然としていた。
俺は止まらなかった。
楽しかった。
何が楽しかったか。

それは光信さんの話を引き出すために自分の過去や思想をさらけ出せた事だった。精神的な話をするのはなかなか勇気のいるもの。そして恥ずかしいもの。これはチャンス!
不思議な生物でも見ているようだった光信さんは、徐々に俺のボールを真摯に丁寧に受け返してくれた。やっぱりコミュニケーションは最大の武器だ。最大のツールだ。コミュニケーションがとれればどんな人とも繋がれる。

人類みな兄弟。

誰かが言ってたな。

 

日本にはいろんな宗教がある。
現代の若者、自分も含めてだけど、無宗教の方が多い。

ちなみに、俺はアルゼンチンで産まれてすぐ洗礼を受けた。幼少期に日本に来て育ったが、仏教でもない。だからといってキリスト教というわけでもない。母親はキリスト教の信者だ。口癖は「神のご加護を」。親父は「神などいない」といいながら、毎年初詣にはちゃんと行ってお賽銭も入れてくる。そんな環境で育ったから、十字を切る事もあれば手を合わせる事もある。だから自分は無宗教だと思っている。

俺にとって神様はひとつだ。

その時その場所で方法を変えているだけ。キリスト教である母親に「祈りなさい」と言われたことがある。子供だったけど、ハッキリと今でも言った言葉を覚えている。

「ママ、僕は神を信じてないわけじゃないけど、祈のるだけじゃ幸せは掴めないと思う。自分を幸せに出来るか出来ないかは自分次第だと思う」。

今思えば、ませたガキだな。母親もショックだったろうに。傷つけまいと、その後すぐに十字を切って心から祈った。でもいつもどこかで100%納得はしてなかった。

こんな子供だったから、大人っぽくない大人になったんだろうな。

でもその考え方は今も変わってない。もちろん心の支えに必要な事は神に限らず沢山ある。でも結局のところ、一回きりの人生は自分の手に委ねられている。その目的が何であれ、人生は自分の果たしたい目的のために生きるのが一番の幸せなんじゃないかと思う。それを支え、応援してくれる人がいるならば、それは財産です。

 
ちなみに光信さん曰く、無宗教的な考えの人間が生まれるのは「日本だからだ」と言う。

日本人には柔軟性がある。

他国や他民族の習わしを受け入れられる度量がある不思議な国だそうだ。光信さんの言葉を借りると「ガラパゴス状態」。なるほど。他国ではあり得ないらしい。うちの母親を見てれば解る。すべてを神に結びつける。神はすべてなのだ。個人の信念を否定するつもりはないが、一つの宗教に染まる必要もないと思う。一つから学ぶこともあるし、十から学ぶこともある。どの選択に価値観を見出すかの違いでしかない。

あぁ〜こういう考え方・・・父親似だな。

一緒に歩いてても一度も親子に見られた事がないくらい似てないが(笑)父親も他人に染まらぬ頑固者。染まるものといえばアルコールだけだ(笑)親父の反面教師で生きて来たけど、DNAには逆らえないらしい。しっかりと受け継いでいる。年々強くそう思う。

なので、その時々で感じたままに生きる。それが私のスタイルです。
僕が大事にしているのは他人の価値観を否定せず、まずその人のありのままの心を受け入れる。それをつねに心がけている。

「染まらない」ってことは相手を「受け入れる」という態勢でなければ、ただの自己中心的な人になってしまうからね。それは相手に失礼でしょ。

こんな一方的な事を光信さんにぶつけていたら、
「伊礼さんの考え方は仏教の考え方に似ていますね」と言われた。

へぇ〜、ちょっと嬉しかった。(ミーハーか!!)

光信さんは人の相談や悩みを聞くとき、決して答えを言わないそうです。

「答えはその人の心の中にある、私はそこへと導く事しか出来ません」。

共感できる素敵な言葉だ。

仏教のことを良くは知らないが、子供の頃から俺もそう思って生きて来た。だから神様に心を預けるのも大事だけど、答えは常にあなたの心の中にあるんです。

僕が神様にお祈りするときは、自分の力では抗えない「天変地異」の時。
それ以外の事は自分で判断し決断し解決して行かなければお先は真っ暗だ。物事は哲学。仏教も哲学なんだと光信さんと話していて解った。空想ではなく、哲学な宗教なら魅力的に思う。

大抵の事は歴史が教えてくれる。先人たちが犯した過ちや手に入れた栄光も、角度を変えて見れば、善が悪となり悪が善ともなる。結局は個々人の中に答えは宿っている。

迷うときは確信が持ててないだけだ。偉そうな事言うようですが、もともと僕の中にある考え方を改めて光信さんが引き出してくれた。そんな同世代なお坊さんに出会えた喜びを声を大にして皆さんにお伝えしたい。また機会があれば、こういう精神的な話がしたいものです。

 

今回お会いするだけではなく、座禅と写経を体験できるとのこと。
どっちらも初なもので、ものすごく楽しみにしていた。
そんな私ですが、当日まで「写経」を「お経を読むこと」と間違えていた。
ちなみにそれは「読経(どきょう、どっきょう)」でした。毎日「お経を読むのか・・・」なんて恥ずかしい事を考えながら生活していた。トホホ。とんだ間違いじゃボケー!時間を返せ、自分よ!とんだボンミスだな。これが伊礼です。

伊礼オテコメ5

伊礼オテコメ6

座禅とは『自分に還るための作業』。
修行として1週間とか長くやってると、自分が何に一番執着しているのかが見えてくるらしい。深い世界だ。
数分間だけだったけど初の座禅は形は違えど、僕が舞台に出る前に自分をコントロールするためにやる呼吸法に似ていた。
呼吸法というほどカッコいいものではないが、短時間の中で自分をほぐす手段をみつけたのだ。それがまさかここで、自分と仏教に小さな共通点をみつけられるとは。

キリスト教と仏教を足して2で割ったような自分。それが何を意味するかは俺自身もまだ解らないが、光信さんと過ごす時間はまるで「おもしろ不思議自分発見」!な体験。刺激的な対談だった。

あっ!!そうそう!ちなみに、話しに時間を取り過ぎてしまい写経は出来なかったんですよ。それだけが心残り。なので、写経を書いた風な写真だけ撮っておきましたので、ダマされて下さい!(笑)

伊礼オテコメ4

伊礼オテコメ3

 

本物は自分だけの楽しみにしておきます。このちょい残念な感じが伊礼なんです。覚えて下さい。ではまた!!
 
すてきな出会いと穏やかな時間に感謝。
 

伊礼彼方コラム お寺 速報1

 

□■BUTAKOME Information■□

伊礼彼方 お寺 速報 ジャンヌチラシ

『ジャンヌ』

公演日程:2013年9月5日(木)~24日(火)
劇場:世田谷パブリックシアター
出演:笹本玲奈、今井朋彦、伊礼彼方、大沢健、浅野雅博、馬場徹、小林勝也、中嶋しゅう、村井國夫 ほか

※公演スケジュール、購入方法など詳細はコチラから

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アダム・クーパー×中井美穂 スぺシャル対談 ☆ミュージカル『SING..

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ロサンゼルス生まれ。87年~95年、フジテレビアナウンサーとして活躍。「プロ野球ニュース」「平成教育委員会」などの番組で人気を集める。
現在、「鶴瓶のスジナシ」(CBC,TBS)、「タカラヅカ・カフェブレイク」(TOKYO MXテレビ)、「松任谷正隆のディア・パートナー」(FM東京)にレギュラー出演。97年から連続してメインキャスターを務めるTBS「世界陸上」をはじめスポーツ・情報・バラエティと幅広い分野のテレビ番組やCMに出演している。
演劇コラムの執筆や、クラシックコンサートにおける司会や朗読などでも活躍中。
2013年~読売演劇大賞選考委員を務める。
【Official HP】 中井美穂 INFORMATION
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2017/03/09

【動画📹 屋比久知奈&尾上松也 インタビュー】3月1..

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1985年1月30日生まれ。東京都出身。歌舞伎俳優。
5歳で『伽羅先代萩』の鶴千代役にて、二代目尾上松也の名で初舞台。様々な分野で活躍し、歌舞伎公演以外にも活動の幅を広げている。09年より歌舞伎自主公演『挑む』を主催。歌舞伎公演以外の主な出演作に舞台:『ロミオ&ジュリエット』、『スリル・ミー』、『アンタッチャブル』、『男の花道』、『騒音歌舞伎 ボクの四谷怪談』、TVドラマ「天地人」、「永遠の0」、映画「源氏物語」ほか。今年は6月からはミュージカル『エリザベート』にルイジ・ルキーニ役としての出演。8月8日には7回目の歌舞伎自主公演『挑む ~更なる幕へ勇みし気迫(こころ)~』を神奈川芸術劇場にて開催する。

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2017/03/22NEW

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1984年10月7日生まれ。愛知県出身。現在、LIVEや舞台・ミュージカルなどに参加幅広いファン層に支持され、歌手・俳優としても各界で注目を浴びている。

2005年ミュージカル『テニスの王子様』で脚光を浴び、2006年4月Mini Album「Rough Diamond」でCDデビュー。
日本や韓国・台湾・中国でのCDリリースの他、自身のアルバムなどのTOURである「LIVE“GIG”TOUR」とラジオ公開放送のように投稿メールとリクエストを中心に構成されている「“KK−STATION”TOUR」や、日本武道館や日比谷野外音楽堂、アジア圏でも単独ライブを開催するなど精力的に活動。

同時に俳優としても活動しており、ドラマ「仮面ライダーカブト」「ホタルノヒカリ」「インディゴの夜」「赤い糸の女」「乾杯戦士アフターV」などに出演するほか、アニメ「家庭教師ヒットマンREBORN」桔梗役や時代劇アニメ「義風堂々」石田三成役、ゲーム「戦場の円舞曲」「イケメン戦国」「B-Project」などで声優としても活躍。

近年はミュージカル『ロミオ&ジュリエット』『レディ・ベス』や『タイタニック』など大型ミュージカルにも出演。2016年4月・5月『1789 バスティーユの恋人たち』で帝劇初主演、9月~10月『真田十勇士』霧隠才蔵役に挑む。2017年1月ミュージカル『フランケンシュタイン』に出演決定。

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2016/11/29

【木ノ下裕一の歌舞伎の“ツボ”】 Vol.7 一味違った楽しさとパワ..

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木ノ下歌舞伎 主宰
1985年7月4日、和歌山生まれ。小学校3年生の時、上方落語を聞き衝撃を受けると同時に独学で落語を始め、その後、古典芸能への関心を広げつつ現代の舞台芸術を学ぶ。2006年に古典演目上演の演出や補綴・監修を自らが行う木ノ下歌舞伎を旗揚げ。
『黒塚』(’13)、『東海道四谷怪談—通し上演—』(’13)、『三人吉三』(’14)、『心中天の網島』(’15)、『義経千本桜ー渡海屋・大物浦ー』』(’16)
2015年に再演した『三人吉三』にて読売演劇大賞2015年上半期作品賞にノミネートされる。
その他古典芸能に関する執筆、講座など多岐にわたって活動中。2015年3月に博士号(芸術博士)取得。

【Official HP】木ノ下歌舞伎 公式サイト
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