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碓井将大の映画コラム『かぐや姫の物語』

2013/12/13


 
碓井将大の映画コラム 「かぐや姫の物語」

 
お伽噺として誰もが一度は触れた事がある“かぐや姫”。
僕自身は学生時代教科書で“竹取物語”を読んだ印象が非常に強い。

大まかなあらすじは多くの人が共有出来ている上で、それをスタジオジブリ作品として見れる事はすごいことだ!
ジブリ映画も大好きな僕としては……

上映前から興奮が収まらない。

僕だけに限らず多くの人が、ジブリ作品とともに育ってきたと思う。ジブリの話になれば「あれが好きだった」「これが好きだった」と年齢に関係なく話題が尽きないという事は、世代をまたいで作品が共有され愛されているという点で本当に凄い事。

また僕も小さい頃にそうして貰った様に、親が子供と一緒に映画館へ足を運ぶ。子供に向けた暖かいメッセージ、また大人の心のどこかにも鮮明に残り続けるあのワンシーン、あのワンカット。

今でも忘れられないのは『となりのトトロ』。大きく口を開ける姿や、お腹の上で子供達が遊ぶシーンを見たその日から、父親の事を“トトロ”にしていた(笑)
日曜の朝は特撮もののテレビを見る為に早起きして、身長185cmの“僕のトトロ”を起こしに行くのが毎週のきまりきまりだった。

そんなジブリは今年2013年に宮崎駿監督の引退でも記憶に新しい『風立ちぬ』を公開した。
余談だが…『風立ちぬ』『かぐや姫の物語』は同日公開が予定されていた。もし同時公開となれば上記した『となりのトトロ』『火垂るの墓』以来、実に25年ぶりに宮崎駿監督と高畑勲監督作品が同日公開される予定だった。

かぐや姫の物語

『風立ちぬ』は、僕はアメリカから帰って3日後に公開し、すぐに見に行った…。
男友達と。
だがこれが失敗だった。いや、失敗ではないのだが…(笑)
劇場はカップルの方々が沢山観劇しにきており、
“純粋無垢に航空技術者として革新的活躍をした主人公”と、“病気で床に伏せてしまうがそれでも徹底して彼の仕事のサポートにまわる資産家の令嬢”のなんとも愛らしい恋愛模様が観客の心を虜にしていた。

上演終了後、カップルによっては泣いている彼女を気遣う彼氏や、一緒に泣きながら手を繋いで帰るカップル。

その一方では僕たち。
泣き顔は見せまいと平静を装いつつ、早足で劇場から去って行く2人のモサッとした成人男子二人。
車の中での話題は「ああいう女性が将来の奥さんだなー」と(笑)
劇中の女性は本当に愛おしかったな。
ああいう人が現れたらドキッというより、なんか…分かんないけど、良いよね(^^) 
その女性は雲みたいに見上げたらいつでもそばにいてくれて、雲が色んな形に姿を変える様に色んな顔があって。
主人公の少年もだから飛行機をつくったんじゃないのかな、上にいった彼女に少しでも寄り添うために。

 

さて今回の『かぐや姫の物語』の皆さん既にご存知の簡単なあらすじ。田舎で竹取りをしていたおじいさんが竹の中からかぐや姫を見つけ出し、かぐや姫がみるみる成長していくと同時に、拾ってくれた家はみるみる大金持ちになっていく。
そして大きくなったところへ現れる高貴な求婚者を次々と振っていき、満月の夜に迎えにきた月の使者達と共に月へ帰ってしまうという話だ。

僕は高畑監督らしさも感じた。
冒頭の“語り”でこの作品の世界感にスーッと自然に引っ張り込まれていく。
特徴的なアニメーションや回想部分でのエンターテインメントな部分ももちろん沢山あったけど、特に僕の琴線にひっかっかたのは
“最後は「物語の中での現実」に引き戻してくるところ”だ。

パンフレットを手に取ると、今回この作品の大きなテーマに
“姫の犯した罪と罰”
について問われている事に注目した。

“かぐや姫”という言葉から受ける印象に対して、”罪”と”罰”。
相反した様に思える重々しいテーマの中で、この作品のどの部分が罪や罰になるのかを自分自身にも問うて鑑賞したかったからだ。
かぐや姫はどこか人には打ち明ける事の出来ない影を持っていて、常にある一定の緊張感の中にいるような表情が印象的だった。
もし月にいた頃に地球を思ってしまったことが“罪”で、その“罰”として地球へ送られたとしたらどうおもうだろうか?

かぐや姫は人の心に“生きること”十二分に植え付けながら懸命に生きた女の子だった。
月にいる人はみな端整ではあるが無機質な表情をしている。
田舎で育っていくかぐや姫の幼少期の姿は一瞬一瞬にたとえみっともなくても“生きる輝き”を感じる。
彼女が触れ合う動物や鳥、虫までもがその“生きる輝き”に照らされる。
まさに月にいた頃に彼女が憧れていた“地球人の感情”が喜びと混じり溢れかえってくるようだった。

 

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■□■BUTAKOME☆Information ■□■

かぐや姫の物語
『かぐや姫の物語』

© 2013 畑事務所・GNDHDDTK

全国ロードショー中!!

朝倉あき 高良健吾 地井武男 宮本信子
高畑淳子 田畑智子 立川志の輔/上川隆也 伊集院光 宇崎竜童 中村七之助 橋爪 功 朝丘雪路(友情出演)仲代達矢

製作/氏家齊一郎  原作/「竹取物語」
原案・脚本・監督/高畑 勲  脚本/坂口理子
音楽/久石 譲(サントラ/徳間ジャパンコミュニケーションズ)
主題歌/「いのちの記憶」二階堂和美(ヤマハミュージックコミュニケーションズ)

スタジオジブリ・日本テレビ・電通・博報堂DYMP・ディズニー・三菱商事・東宝・KDDI 提携作品
特別協賛/KDDI・アイフルホーム
特別協力/ローソン・読売新聞
配給/東宝

 
※詳細は『かぐや姫の物語』公式HP

 

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連載☆エンタメコラム

2016/10/25

古川雄大×中井美穂 スぺシャル対談☆『ロミオ&ジュリエット』

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Profile

ロサンゼルス生まれ。87年~95年、フジテレビアナウンサーとして活躍。「プロ野球ニュース」「平成教育委員会」などの番組で人気を集める。
現在、「鶴瓶のスジナシ」(CBC,TBS)、「タカラヅカ・カフェブレイク」(TOKYO MXテレビ)、「松任谷正隆のディア・パートナー」(FM東京)にレギュラー出演。97年から連続してメインキャスターを務めるTBS「世界陸上」をはじめスポーツ・情報・バラエティと幅広い分野のテレビ番組やCMに出演している。
演劇コラムの執筆や、クラシックコンサートにおける司会や朗読などでも活躍中。
2013年~読売演劇大賞選考委員を務める。
【Official HP】 中井美穂 INFORMATION
【Official blog】中井美穂(アメブロ公式)

2016/11/16

尾上松也スペシャルインタビュー☆歌舞伎座『十二月大歌舞伎』

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1985年1月30日生まれ。東京都出身。歌舞伎俳優。
5歳で『伽羅先代萩』の鶴千代役にて、二代目尾上松也の名で初舞台。様々な分野で活躍し、歌舞伎公演以外にも活動の幅を広げている。09年より歌舞伎自主公演『挑む』を主催。歌舞伎公演以外の主な出演作に舞台:『ロミオ&ジュリエット』、『スリル・ミー』、『アンタッチャブル』、『男の花道』、『騒音歌舞伎 ボクの四谷怪談』、TVドラマ「天地人」、「永遠の0」、映画「源氏物語」ほか。今年は6月からはミュージカル『エリザベート』にルイジ・ルキーニ役としての出演。8月8日には7回目の歌舞伎自主公演『挑む ~更なる幕へ勇みし気迫(こころ)~』を神奈川芸術劇場にて開催する。

【Official HP】 尾上松也公式ウェブサイト
【Official blog】松也日記(アメブロ公式)  
【自主公演サイト】挑むオフィシャルホームページ  

2016/09/25

【加藤和樹のエンタメCafe No.6】〈新宿エリア 〉 「パティス..

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1984年10月7日生まれ。愛知県出身。現在、LIVEや舞台・ミュージカルなどに参加幅広いファン層に支持され、歌手・俳優としても各界で注目を浴びている。

2005年ミュージカル『テニスの王子様』で脚光を浴び、2006年4月Mini Album「Rough Diamond」でCDデビュー。
日本や韓国・台湾・中国でのCDリリースの他、自身のアルバムなどのTOURである「LIVE“GIG”TOUR」とラジオ公開放送のように投稿メールとリクエストを中心に構成されている「“KK−STATION”TOUR」や、日本武道館や日比谷野外音楽堂、アジア圏でも単独ライブを開催するなど精力的に活動。

同時に俳優としても活動しており、ドラマ「仮面ライダーカブト」「ホタルノヒカリ」「インディゴの夜」「赤い糸の女」「乾杯戦士アフターV」などに出演するほか、アニメ「家庭教師ヒットマンREBORN」桔梗役や時代劇アニメ「義風堂々」石田三成役、ゲーム「戦場の円舞曲」「イケメン戦国」「B-Project」などで声優としても活躍。

近年はミュージカル『ロミオ&ジュリエット』『レディ・ベス』や『タイタニック』など大型ミュージカルにも出演。2016年4月・5月『1789 バスティーユの恋人たち』で帝劇初主演、9月~10月『真田十勇士』霧隠才蔵役に挑む。2017年1月ミュージカル『フランケンシュタイン』に出演決定。

【Official HP】 公式サイト
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2016/11/29NEW

【木ノ下裕一の歌舞伎の“ツボ”】 Vol.7 一味違った楽しさとパワ..

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木ノ下歌舞伎 主宰
1985年7月4日、和歌山生まれ。小学校3年生の時、上方落語を聞き衝撃を受けると同時に独学で落語を始め、その後、古典芸能への関心を広げつつ現代の舞台芸術を学ぶ。2006年に古典演目上演の演出や補綴・監修を自らが行う木ノ下歌舞伎を旗揚げ。
『黒塚』(’13)、『東海道四谷怪談—通し上演—』(’13)、『三人吉三』(’14)、『心中天の網島』(’15)、『義経千本桜ー渡海屋・大物浦ー』』(’16)
2015年に再演した『三人吉三』にて読売演劇大賞2015年上半期作品賞にノミネートされる。
その他古典芸能に関する執筆、講座など多岐にわたって活動中。2015年3月に博士号(芸術博士)取得。

【Official HP】木ノ下歌舞伎 公式サイト
【Official Twitter】木ノ下裕一 Twitter

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