宝塚

宝塚歌劇雪組トップスター・早霧せいなが、これまでの人生のすべてを捧げた宝塚に別れ!―男役を愛し、宝塚を愛し、仲間を愛し、駆け抜けた、幸せな奇蹟の日々を胸に―

2017/07/29


早霧せいな2

©宝塚歌劇団

 

そして幕が上がると、大階段上に早霧さんを中心とした男役たちが現れ、「Mambo No.8」(2015年『La Esmeralda』より)を歌い踊ります。情熱的で勇壮な『La Esmeralda』の男役たちによるナンバーが押し寄せます。早霧さんの雪組は、大勢でのダンスシーンがとても魅力的で、雪組パワーはこんなところからも発せらていたのだとつくづく思います。
 
続いて、咲妃さんとの最高に美しかったデュエットダンスのシーン「Over the Rainbow」(2016年『Greatest HITS!』より)が再現されます。水色の衣装ではないけれど、優しく見つめ合いながら息の合ったデュエットダンスはやはり感動的。軽やかにステップを踏み、舞台狭しと駆け回るダンス、最後にはリフトもあり、2人のラストダンスに胸が締め付けられそうです。

 
次に、望海風斗さんを中心に、鳳翔大さん、香綾しずるさん、桃花ひなさん、星乃あんりさん、蒼井美樹さんら退団者たちが、銀橋で「愛のエスメラルダ」(2015年『La Esmeralda』より)を弾ける笑顔いっぱいに歌うと、客席からは熱い手拍子が湧き起こります。

  
早霧せいな5

©宝塚歌劇団

 
その後、雰囲気は一転、早霧さんと咲妃さんが銀色で雪の結晶が施されたサテン地のブルーの衣装で登場すると、思い出深い2人のデュエットが3曲続きます。「自由(リベルテ)」(2015年『ルパン三世』より)、「シティラプソディ・デュエット」(2016年『私立探偵ケイレブ・ハント』より)、「本当の二人、本当の物語」(2016年中日劇場/赤坂ACTシアター/梅芸メインホール『ローマの休日』より)。温もりのある歌声、2人並んだときの美しさ、あらためて2人が“平成のゴールデンコンビ”と謳われるに値するコンビだったのだと証明されたよう。客席からはこのゴールデンコンビを惜しむようなすすり泣きが聞こえてきます。

 
続いて、早霧さんが「約束の場所」(2016年中日劇場/赤坂ACTシアター/梅芸メインホール『ローマの休日』より)をソロで歌い始めると、客席には雪の結晶をかたどったペンライトが無数に振られ、劇場はまさに<雪・雪・雪>の世界一色に。その溢れる光を受けて、早霧さんの顔もいっそう輝いています。新聞記者ジョーとアン王女の素敵な恋の物語も、ゴールデンコンビだからこそ、たくさんの夢を届けてくれた記憶が甦ります。

 
銀橋で歌い終えた早霧さんを本舞台で待っていたのは、なんと雪組生全員。切々とした表情を浮かべていた早霧さんの顔がぱぁっと“最も熱い男”の顔に変わります。

ラストステージは、出演者全員による賑やかな「Greatest HITS!」(2016年『Greatest HITS!』より)。「世界をつなぐ~♪」と歌い上げる早霧さんの弾ける笑顔でエンディング。自分のことより組のことを率先して考え、仲間と共に舞台を創ることに大きな喜びを感じて、全身全霊で疾走してきた早霧さんに、これほどふさわしい幕切れはありません。幕が降りても、舞台で歌い踊り続けている雪組生と一緒にいる早霧さんの残像は、心の中で永遠に色褪せない写真として残り続けることでしょう。

 

ラストステージを終えて
 
サヨナラショーが終わると、ついに退団者たちが大階段を降りてきて、お花を贈られ、最後の挨拶に臨みます。最後に、「ちぎさーん!」組子全員が叫ぶと、「はーーーーーい!」といまだかつて聞いたことがないくらい大きな声で応えて元気に登場した早霧さん。宝塚の正装の紋付袴姿が神々しく輝いています。組からのお花は次期トップスター望海風斗さん、同期生からのお花は『ルパン三世』で銭形警部を演じた夢乃聖夏さんから贈られます。

 
【早霧さん最後のご挨拶(全文掲載)】

今日の舞台も最高に熱かったです。最後の舞台を噛みしめていたら、お客様の、仲間の、熱気と思いが伝わってきて、ショーの「絆」の場面では、思わず涙が溢れてしまいました。中学生のときに宝塚を知り、3度目の受験、ラストのチャンスで夢が叶い、宝塚の男役になって17年間、命を掛けて舞台に立ってきました。叶うことなら永遠に宝塚の男役をやっていたい、その気持ちに変わりはありません。そんなふうに思える宝塚の世界に出会えたこと、宝塚を愛して止まない大切な仲間に出会えたこと、そして私たちの舞台を全身で受け止めてくださるファンの方々に出会えたこと、私の人生に起きた奇跡です。

初めは1人で歩き始めた早霧せいな、いつのまにかこんなにたくさんの方々が共に歩んでくださっていました。仲間を愛し、信頼することを雪組のメンバーから学び、そして相手役の咲妃がそれを一生懸命に体現してくれました。すべてが結びつかなければ、いまこうしてこんなにも満ち足りた気持ちでこの日を迎えることはできなかったと思っています。皆さまのまなざし、思い、深い愛、ここで結んだ絆は、けして忘れません。いただいた温かさと共に、これからも歩んでまいりたいと思います。心からの感謝をこめまして、いままで本当に、本当にありがとうございました。

 
最後は、「フォーエバー・タカラヅカ」を全員で歌って幕。鳴りやまない拍手で幾度となくカーテンコールが行われ、客席は総立ち。
いまや雪組恒例の、お客様と<絆・絆>と声を合わせる一幕もありました。

 

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会見での早霧せいなさんのコメントを全文紹介①
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ロサンゼルス生まれ。87年~95年、フジテレビアナウンサーとして活躍。「プロ野球ニュース」「平成教育委員会」などの番組で人気を集める。
現在、「鶴瓶のスジナシ」(CBC,TBS)、「タカラヅカ・カフェブレイク」(TOKYO MXテレビ)にレギュラー出演。97年から連続してメインキャスターを務めるTBS「世界陸上」をはじめスポーツ・情報・バラエティと幅広い分野のテレビ番組やCMに出演している。
演劇コラムの執筆や、クラシックコンサートにおける司会や朗読などでも活躍中。
2013年~読売演劇大賞選考委員を務める。
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【尾上松也のエンタメ異文化交流録】『髑髏城の七人』Season風

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1985年1月30日生まれ。東京都出身。歌舞伎俳優。
5歳で『伽羅先代萩』の鶴千代役にて、二代目尾上松也の名で初舞台。様々な分野で活躍し、歌舞伎公演以外にも活動の幅を広げている。09年より歌舞伎自主公演『挑む』を主催。歌舞伎公演以外の主な出演作に舞台:『ロミオ&ジュリエット』、『スリル・ミー』、『アンタッチャブル』、『男の花道』、『騒音歌舞伎 ボクの四谷怪談』、TVドラマ「天地人」、「永遠の0」、映画「源氏物語」ほか。今年は6月からはミュージカル『エリザベート』にルイジ・ルキーニ役としての出演。8月8日には7回目の歌舞伎自主公演『挑む ~更なる幕へ勇みし気迫(こころ)~』を神奈川芸術劇場にて開催する。

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【Official blog】松也日記(アメブロ公式)  
【自主公演サイト】挑むオフィシャルホームページ  

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📹【加藤和樹のエンタメCafe No.9】〈銀座エリ..

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1984年10月7日生まれ。愛知県出身。現在、LIVEや舞台・ミュージカルなどに参加幅広いファン層に支持され、歌手・俳優としても各界で注目を浴びている。

2005年ミュージカル『テニスの王子様』で脚光を浴び、2006年4月Mini Album「Rough Diamond」でCDデビュー。
日本や韓国・台湾・中国でのCDリリースの他、自身のアルバムなどのTOURである「LIVE“GIG”TOUR」とラジオ公開放送のように投稿メールとリクエストを中心に構成されている「“KK−STATION”TOUR」や、日本武道館や日比谷野外音楽堂、アジア圏でも単独ライブを開催するなど精力的に活動。

同時に俳優としても活動しており、ドラマ「仮面ライダーカブト」「ホタルノヒカリ」「インディゴの夜」「赤い糸の女」「乾杯戦士アフターV」などに出演するほか、アニメ「家庭教師ヒットマンREBORN」桔梗役や時代劇アニメ「義風堂々」石田三成役、ゲーム「戦場の円舞曲」「イケメン戦国」「B-Project」などで声優としても活躍。

近年はミュージカル『ロミオ&ジュリエット』『レディ・ベス』や『タイタニック』など大型ミュージカルにも出演。2016年4月・5月『1789 バスティーユの恋人たち』で帝劇初主演、9月~10月『真田十勇士』霧隠才蔵役に挑む。2017年1月ミュージカル『フランケンシュタイン』に出演決定。

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2016/11/29

【木ノ下裕一の歌舞伎の“ツボ”】 Vol.7 一味違った楽しさとパワ..

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木ノ下歌舞伎 主宰
1985年7月4日、和歌山生まれ。小学校3年生の時、上方落語を聞き衝撃を受けると同時に独学で落語を始め、その後、古典芸能への関心を広げつつ現代の舞台芸術を学ぶ。2006年に古典演目上演の演出や補綴・監修を自らが行う木ノ下歌舞伎を旗揚げ。
『黒塚』(’13)、『東海道四谷怪談—通し上演—』(’13)、『三人吉三』(’14)、『心中天の網島』(’15)、『義経千本桜ー渡海屋・大物浦ー』』(’16)
2015年に再演した『三人吉三』にて読売演劇大賞2015年上半期作品賞にノミネートされる。
その他古典芸能に関する執筆、講座など多岐にわたって活動中。2015年3月に博士号(芸術博士)取得。

【Official HP】木ノ下歌舞伎 公式サイト
【Official Twitter】木ノ下裕一 Twitter

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