ニューヨークから直送!最新ブロードウェイレポート

【ブロードウェイ特派員・辛源の観劇コラム】ミュージカル『Come From Away』

2017/07/22


 

[5]_The-cast-of-COME-FROM-AWAY,-photo-by-Matthew-Murphy,-2017

 
今年のトニー賞最優秀演出賞を受賞したミュージカル『Come From Away』を観てきました!最優秀作品賞は惜しくも『Dear Evan Hansen』に譲った作品ですが、僕の周囲からは「最優秀作品賞も『Come From Away』が受賞すべきだったのでは」という声も聞こえてきます。

 
さて、誰しも、あるニュース映像を見た瞬間「その時、自分がどこで、何をしていたのか」を思い出すことがあるのではないでしょうか。僕にとっては、ダイアナ妃やマイケル・ジャクソンの死、阪神・淡路大震災、オバマ大統領の当選、などのニュースがそうです。『Come From Away』は、世界中に衝撃を与えたある事件が背景になっています — 2001年9月11日、ニューヨークで起こったアメリカ同時多発テロです。

 
タイトルの『Come From Away』は「遠くからやってきた」という意味です。

物語の舞台は、アメリカ同時多発テロが発生したニューヨークから、はるか遠く離れたカナダのとある島。テロによって足止めをされた世界中の旅行客が「旅客難民」となり、予期せずカナダの田舎町に流れ込みます。英語もままならない旅客も多く、皆が途方にくれますが、地元の人々によって助けられていったという実話をダイナミックにミュージカル化した作品です。ニューヨークで起こった悲劇の裏側で、誰も想像しなかった心温まるストーリーがユーモアを交え展開されます。

 

[4]_Jenn Colella and the cast of COME FROM AWAY, Photo by Matthew Murphy, 2017

 
<あらすじ>

2001年アメリカ同時多発テロ勃発。アメリカ合衆国の領空は一斉閉鎖された。アメリカ国内の空港に向かっていた世界各国の旅客機のすべてが、急遽国外の空港にルート変更を要される。その行き先のひとつに指定されたのが、カナダ北東部Newfoundland島にあるGander空港であった。ここは、長距離飛行が実用化される以前の時代、北米のハブ空港として、あるいは軍事拠点として利用されていた歴史があった。ひとつの町がすっぽり入るほど巨大な空港であるがゆえ、大量の大型旅客機を受け入れるキャパシティーが見込まれた。そして・・・この島にルート変更し送り込まれた飛行機は実に38機。空港に降り立った乗客の数は6,000人以上になった。Newfoundland島の人口は、1日にして2倍に膨れ上がる。町の人々は突然現れた旅客難民のために動き始める。

 
『Come From Away』の特徴は、なんといっても全て実話に基づいている作品である、という点です。そして登場人物が、実在の人物であり、今もご健在であることです。『Come From Away』の制作スタッフは、事実に忠実な作品作りにこだわったそうです。台本が制作されていく過程では、それぞれのエピソードの持ち主が、自分たちの描かれ方に対し確認した上で、ゴーサインを出していきました。作品の登場人物である当事者へ敬意を払い、脚色が加えらなかったという点でも意味があり、これこそ、この作品の魅力といえるでしょう。

 

<次のページ>
『Come From Away』の振り付け助手
Richard Hindsさんにインタビュー

 

 

辛源(Shin Gen)

 

gen2017

 
イギリスと韓国の両親のもとロンドンで生まれる。中学・高校時代を神戸で過ごし、17歳の時、1年間韓国の高校へ留学。早稲田大学卒。

2008年、東宝シアタークリエにてブロードウェイミュージカル『RENT』でエンジェル役として舞台デビュー。以来、『ロッキーホラーショー』『MITSUKO〜愛は国境を越えて〜』『ドラキュラ』『ネクスト・トゥ・ノーマル』『BARE』等に出演。

2012年、ニューヨークのT. Schreiber Studio正規課程を修了後、アーティストグリーンカードを取得。ニューヨークの事務所と契約し、『The History Boys』『167 Tongues』『Miss Saigon(Thuy役、Playhouse on the Square劇場)』『Other World』『What I Learned From People (メイビー、ハッピーエンド)』『Hold On,The Musical』『Mafatu』『K-pop』等をはじめ、現地にて舞台に積極的に出演。

舞台の他にSAMSUNG、SONY、 ABC-マート、アサヒ、グリコ等のCMに出演。NHKの北米向け情報番組「テレビジャパンCLUB」のメインキャスター。ミュージカルワークショッププロジェクト「ブロードウェイ・イン・ジャパン」副代表。

 
公式サイト:www.genpartonshin.com
公式Twitter:@genpartonshin

 

 

BUTAKOME ファンクラブ
【LINE@ はじめました】
先行販売・お得なチケット情報をお届けします♪

LINEアプリの「友だち追加」から
ID:@butakome を検索するか、
下記の友だち追加ボタンから登録してください。

友だち追加数

 

1 2 3

※画像およびテキストの転載を禁止します。

バックナンバー

シルク・ドゥ・ソレイユ『キュリオス』リビング貸切公演

インタビュー

古川雄大091301

古川雄大

『レディ・ベス』ちょっと異質なスペインの風を吹かせたい...

チケット購入

一覧はこちら

BUTAKOME動画チャンネル

連載☆エンタメコラム

2017/09/17

【中井美穂のヅカヅカ行くわよ♪<番外編>】『謎の変奏曲』橋爪功さん×..

open

close

Profile

ロサンゼルス生まれ。87年~95年、フジテレビアナウンサーとして活躍。「プロ野球ニュース」「平成教育委員会」などの番組で人気を集める。
現在、「鶴瓶のスジナシ」(CBC,TBS)、「タカラヅカ・カフェブレイク」(TOKYO MXテレビ)にレギュラー出演。97年から連続してメインキャスターを務めるTBS「世界陸上」をはじめスポーツ・情報・バラエティと幅広い分野のテレビ番組やCMに出演している。
演劇コラムの執筆や、クラシックコンサートにおける司会や朗読などでも活躍中。
2013年~読売演劇大賞選考委員を務める。
【Official HP】 中井美穂 INFORMATION
【Official blog】中井美穂(アメブロ公式)

2017/09/06

【尾上松也のエンタメ異文化交流録】『ヤングフランケンシュタイン』

open

close

Profile

1985年1月30日生まれ。東京都出身。歌舞伎俳優。
5歳で『伽羅先代萩』の鶴千代役にて、二代目尾上松也の名で初舞台。様々な分野で活躍し、歌舞伎公演以外にも活動の幅を広げている。09年より歌舞伎自主公演『挑む』を主催。歌舞伎公演以外の主な出演作に舞台:『ロミオ&ジュリエット』、『スリル・ミー』、『アンタッチャブル』、『男の花道』、『騒音歌舞伎 ボクの四谷怪談』、TVドラマ「天地人」、「永遠の0」、映画「源氏物語」ほか。今年は6月からはミュージカル『エリザベート』にルイジ・ルキーニ役としての出演。8月8日には7回目の歌舞伎自主公演『挑む ~更なる幕へ勇みし気迫(こころ)~』を神奈川芸術劇場にて開催する。

【Official HP】 尾上松也公式ウェブサイト
【Official blog】松也日記(アメブロ公式)  
【自主公演サイト】挑むオフィシャルホームページ  

2017/03/22

📹【加藤和樹のエンタメCafe No.8】〈池袋エリ..

open

close

Profile

1984年10月7日生まれ。愛知県出身。現在、LIVEや舞台・ミュージカルなどに参加幅広いファン層に支持され、歌手・俳優としても各界で注目を浴びている。

2005年ミュージカル『テニスの王子様』で脚光を浴び、2006年4月Mini Album「Rough Diamond」でCDデビュー。
日本や韓国・台湾・中国でのCDリリースの他、自身のアルバムなどのTOURである「LIVE“GIG”TOUR」とラジオ公開放送のように投稿メールとリクエストを中心に構成されている「“KK−STATION”TOUR」や、日本武道館や日比谷野外音楽堂、アジア圏でも単独ライブを開催するなど精力的に活動。

同時に俳優としても活動しており、ドラマ「仮面ライダーカブト」「ホタルノヒカリ」「インディゴの夜」「赤い糸の女」「乾杯戦士アフターV」などに出演するほか、アニメ「家庭教師ヒットマンREBORN」桔梗役や時代劇アニメ「義風堂々」石田三成役、ゲーム「戦場の円舞曲」「イケメン戦国」「B-Project」などで声優としても活躍。

近年はミュージカル『ロミオ&ジュリエット』『レディ・ベス』や『タイタニック』など大型ミュージカルにも出演。2016年4月・5月『1789 バスティーユの恋人たち』で帝劇初主演、9月~10月『真田十勇士』霧隠才蔵役に挑む。2017年1月ミュージカル『フランケンシュタイン』に出演決定。

【Official HP】 公式サイト
【Official blog】 公式ブログ

2016/11/29

【木ノ下裕一の歌舞伎の“ツボ”】 Vol.7 一味違った楽しさとパワ..

open

close

Profile

木ノ下歌舞伎 主宰
1985年7月4日、和歌山生まれ。小学校3年生の時、上方落語を聞き衝撃を受けると同時に独学で落語を始め、その後、古典芸能への関心を広げつつ現代の舞台芸術を学ぶ。2006年に古典演目上演の演出や補綴・監修を自らが行う木ノ下歌舞伎を旗揚げ。
『黒塚』(’13)、『東海道四谷怪談—通し上演—』(’13)、『三人吉三』(’14)、『心中天の網島』(’15)、『義経千本桜ー渡海屋・大物浦ー』』(’16)
2015年に再演した『三人吉三』にて読売演劇大賞2015年上半期作品賞にノミネートされる。
その他古典芸能に関する執筆、講座など多岐にわたって活動中。2015年3月に博士号(芸術博士)取得。

【Official HP】木ノ下歌舞伎 公式サイト
【Official Twitter】木ノ下裕一 Twitter

クラシック音楽界のきら星たちに注目

NYから直送!「最新ブロードウェイミュージカルレポート」

ブタコメ編集部

関連サイト

  • LIVING COLLECTION
  • LIVING
  • CITY LIVING
  • あんふぁん
  • シュフモ
  • Lei wedding net