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「十一ぴきのネコ」~彩乃かなみ・演劇コラム~

2012/01/31


BUTAKOME

新年早々楽しい舞台を拝見させて戴きました!

2012年に入って始めての観劇コラムです(●´ω`●)
本年も沢山舞台のレポートしていきたいと思っておりますので、
どうぞ宜しくお願い致します。

さてさて
速報でもお伝えしましたが、今回私が観に伺った作品は、サザンシアターにて上演中(1/31迄)の
『十一ぴきのネコ』。
井上ひさしさんの作品で【井上ひさし生誕77フェステイバル2012】第一弾です。

私事で恐縮ですが、井上ひさしさん、是非一度お目にかかって色々なお話しを伺ったり、先生のお創りになられた作品の一員として勉強させて頂きたかったです。

そんな想いを胸に秘めながら拝見させて戴いた作品。
井上ひさしさんが紡ぎ出された【言葉】が先生がお亡くなりになられた後も
こうして役者さんや演出を様々にして後世に伝えられていくという事。
そんな当たり前に思える事に素晴らしさと喜びを感じる時間でした。

BUTAKOME

ストーリーはといいますと・・・
ざっくりとお伝えすると題名の通り、
11ぴきのネコ君達が夢を求めて互いに協力し合ったり励ましあったりしながら
冒険の旅に出るお話しです。

本当にざっくり…(^_^;)

このネコちゃん達。
何が素敵かって、本当にカワイイのです
一致団結してワイノワイノしている時やら
十一ぴきが韻をふんで一言ずつ話す時やら、
お腹がすいてグッタリしている時やら…
話せば切りがないのですが、兎にも角にも愛らしい。
そりゃそうです
だってネコですもの。

そう。そうなんです。
…ですがね
このネコちゃん達
演じられている俳優さん方は、普段私なんぞが【カワイイ】なんて絶対に言えない
そもそも言わない大先輩の方々なのですよ。
個性的な方もいらっしゃいますし、年齢層も幅広いですが、歯に衣着せぬ物言いで…
まぁ、ぶっちゃけ【おじ様方】なのです。(わぁ、言っちゃった!)

開演前にはこのネコちゃん達が客席をウロウロプラプラしながら、
遊んだり近くに来てくれるのですが、んまぁ~随分汚れて・・・…泥んこで!
お世辞にも綺麗とは言えないネコ。
でもこれが一生懸命生きて歌ったり踊ったりして…愛おしく魅力的なのです。

【ネコ】という意味では同じ設定の十一人の役者さん。
しかしお一人お一人…いえ、一匹一匹がそれぞれ様々な個性で浮き立つ印象を与えてくれます。
サラリとお伝えしてますが、、、私も演じる側の人間として自分に置き換えた時、
十一人の演者が殆ど…常に同じ場面に出演していて(これ珍しい!)、
反目する事も少なく、同じ方向に向かって感情が流れている時
《個性的である…個々の個性が浮き立つ》というのは、とても難しい事なのです

その昔、私が宝塚時代に大勢の場面で【一人一人の顔が見えて来ない!】
皆が一色単になってしまい注意された経験が多々あります。

誰かがこうでたなら、じゃあそれを拾ってこっちはこう出てみる。
そこから広がってじゃあこうしてみたらあっちはもっと面白くなる…と
幾重にも重ねられていくアイディアとチームワークの良さ、出演者の方の一体感をとても感じました。
とにかく皆さん楽しそう!
キラッキラッです☆
思わず私も、【十二匹目に入れて欲しい!】…って無理ですけど!ね(笑)

しかしながら素晴らしい俳優さん皆さんが楽しみながら表現されている舞台の濃密度は高く、ストーリーそのものも、互いを助け合ったり、励ましあったり、協力しあい、
一つの物を皆で分け合ったり…忘れかけた古き良き時代の気遣いや優しさに満ちて、どこか懐かしさを感じました。

そうそう
忘れてはならないこの舞台。
ネコの世界に合わせての装置・小道具がとってもシャレてます。
個人的に【何あれ…超!好き…!】というのが結構ありまして思わず客席で【ふふっ】と声が出ました。
終演後、公演のスタッフさんとの会話の中で【そうなんですよー。あれ…、こうしてああして…こうしたらもっと面白くなるんじゃないっ?って、ノリノリで作ったんですよー。】なんて伺うと
【はいっ!そのイタズラ心と遊び心、十二分に受け取ってます!】とニンマリ(笑)。
是非是非、皆さんにも劇場で感じて欲しい部分です。

ネコという動物を通しての描写により出来事や感情が複雑になり過ぎず分かりやすく、
お子さん達の笑い声もたくさん響いていました。
子供ってやっぱり頭の回転もキャッチも早いのか、笑い声が私達より半歩早いような(笑)
屈託なく瞬時に響く笑い声に客席全体が微笑ましく笑う。
そんな出来事にも癒されました。

始めは客席に子供が多いことに驚き
【文学的、芸術的教養を早くから身につけているのだ!親子さん凄い!】なんて思っていたのですが…
この『十一ぴきのネコ』は絵本が原作であり、
演出家の長塚圭史さんが「子供たちにも見てほしい!」という意図がおありだったとお聞きしました。

BUTAKOME

終演後にテンションが上がっていた私は、劇場内のグッズコーナーでいろいろ買ってしまいましたよ(笑)
絵本に、ニボシに、ネコ肉球マシュマロに、ネコストラップ…買い過ぎ…。
でもこんなに可愛くてシャレが効いてるグッズも他の舞台では珍しく、思わず…です(笑)
劇場に行かれた際には是非こちらも覗いてみて下さい。

BUTAKOME

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今年は【井上ひさし生誕77フェステイバル2012】で、
この【十一ぴきのネコ】以外にも沢山の井上ひさしさんの戯曲を上演されるとか。
今回の作品について、先生もプログラムにも書かれておられますが、
日本語の魅力、韻をふむ言葉遊びの楽しさがふんだんに詰まっていました。
それでいて作品全体には一音、一語も聞き漏らしてはならないような緊張感はなく、
流れるような言葉運びを堪能でき、心地よいリズム包まれていました

まだまだ知らない井上ひさしさんの作品。
今年は出来る限り劇場に足を運び、より沢山の作品に触れ魅力を堪能したいと思った日でした。

では、今回はこの辺で…

彩乃かなみ

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

『十一ぴきのネコ』

【東京公演】
日程:2012年1月10日(火)~31日(火)
紀伊国屋サザンシアター

全席指定(消費税込み):
<一般>7,800 円 / <学生※高校生以上>5,800 円 / <子供※小・中学生>4,800 円

【山形公演】
日程: 2012 年2 月5 日( 日) 13:30 開演
会場: 川西町フレンドリープラザ
チケット一般発売開始: 11 月16 日( 水)

全席指定(消費税込み):
<一般>6,000 円 / <学生席※高校生以下>3,000 円
※未就学児はご入場頂けません。
※学生席は入場時、学生証の提示が必要となります。

お問い合わせ・お申込み先
川西町フレンドリープラザ 0238-46-3311
〒999-0121
山形県東置賜郡川西町大字上小松1037-1 (※月曜休館)

【大阪公演】
日程: 2012 年2 月11 日(土)・12 日(日) 両日とも12:00 / 17:00 開演
会場: 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
チケット一般発売開始: 11 月26 日(土)

全席指定(消費税込み):
<一般>7,800 円 / <学生席※高校生以下>4,800 円
※未就学児はご入場頂けません。
※学生席は入場時、学生証の提示が必要となります。

お問い合わせ・お申込み先
イオン化粧品シアターBRAVA! 06-6946-2260
主催 MBS・梅田芸術劇場

※公式HPはコチラから

【プロフィール】彩乃かなみ

※画像およびテキストの転載を禁止します。

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ロサンゼルス生まれ。87年~95年、フジテレビアナウンサーとして活躍。「プロ野球ニュース」「平成教育委員会」などの番組で人気を集める。
現在、「鶴瓶のスジナシ」(CBC,TBS)、「タカラヅカ・カフェブレイク」(TOKYO MXテレビ)にレギュラー出演。97年から連続してメインキャスターを務めるTBS「世界陸上」をはじめスポーツ・情報・バラエティと幅広い分野のテレビ番組やCMに出演している。
演劇コラムの執筆や、クラシックコンサートにおける司会や朗読などでも活躍中。
2013年~読売演劇大賞選考委員を務める。
【Official HP】 中井美穂 INFORMATION
【Official blog】中井美穂(アメブロ公式)

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長崎県佐世保市出身。2001年に87期生として宝塚歌劇団に入団。初舞台は『ベルサイユのばら2001』。 2014年に雪組トップスターに就任。『ルパン三世-王妃の首飾りを追え!』『るろうに剣心』『星逢一夜(ほしあいひとよ)』などで主演を務め、2017年7月『幕末太陽傳(ばくまつたいようでん)/Dramatic “S”!』で、宝塚歌劇団を退団。
退団後初のステージ『SECRET SPLENDOUR』も大好評を博し、2018年5~6月にミュージカル『ウーマン・オブ・ザ・イヤー』で主演を務める。

【Official HP】https://seinasagiri.com/
【Official Instagram】seinasagiri_official

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尾上松也さんSpecialインタビュー▷平成最後の『新春浅草歌舞伎』..

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1985年1月30日生まれ。東京都出身。歌舞伎俳優。
5歳で『伽羅先代萩』の鶴千代役にて、二代目尾上松也の名で初舞台。様々な分野で活躍し、歌舞伎公演以外にも活動の幅を広げている。09年より歌舞伎自主公演『挑む』を主催。歌舞伎公演以外の主な出演作に舞台:『ロミオ&ジュリエット』、『スリル・ミー』、『アンタッチャブル』、『男の花道』、『騒音歌舞伎 ボクの四谷怪談』、TVドラマ「天地人」、「永遠の0」、映画「源氏物語」ほか。今年は6月からはミュージカル『エリザベート』にルイジ・ルキーニ役としての出演。8月8日には7回目の歌舞伎自主公演『挑む ~更なる幕へ勇みし気迫(こころ)~』を神奈川芸術劇場にて開催する。

【Official HP】 尾上松也公式ウェブサイト
【Official blog】松也日記(アメブロ公式)  
【自主公演サイト】挑むオフィシャルホームページ  

2018/08/06

📹【加藤和樹のエンタメCafe 番外編】〈大阪・梅田..

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1984年10月7日生まれ。愛知県出身。現在、LIVEや舞台・ミュージカルなどに参加幅広いファン層に支持され、歌手・俳優としても各界で注目を浴びている。

2005年ミュージカル『テニスの王子様』で脚光を浴び、2006年4月Mini Album「Rough Diamond」でCDデビュー。
日本や韓国・台湾・中国でのCDリリースの他、自身のアルバムなどのTOURである「LIVE“GIG”TOUR」とラジオ公開放送のように投稿メールとリクエストを中心に構成されている「“KK−STATION”TOUR」や、日本武道館や日比谷野外音楽堂、アジア圏でも単独ライブを開催するなど精力的に活動。

同時に俳優としても活動しており、ドラマ「仮面ライダーカブト」「ホタルノヒカリ」「インディゴの夜」「赤い糸の女」「乾杯戦士アフターV」などに出演するほか、アニメ「家庭教師ヒットマンREBORN」桔梗役や時代劇アニメ「義風堂々」石田三成役、ゲーム「戦場の円舞曲」「イケメン戦国」「B-Project」などで声優としても活躍。

近年はミュージカル『ロミオ&ジュリエット』『レディ・ベス』や『タイタニック』など大型ミュージカルにも出演。2016年4月・5月『1789 バスティーユの恋人たち』で帝劇初主演、9月~10月『真田十勇士』霧隠才蔵役に挑む。2017年1月ミュージカル『フランケンシュタイン』に出演決定。

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2018/11/20

【柳亭こみちのちょいと一回のつもりで聴いて】Vol.7「女のお喋り」

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東村山市出身。2003年、七代目柳亭燕路に入門。前座名「こみち」。2006年、「こみち」のまま二ツ目昇進。2017年、「こみち」のまま真打昇進。歌って踊れて落語のできる女、老若男女から友達になりたいと思われるような噺家を目指している。亭主は漫才師「宮田陽・昇」の宮田昇。漫才師と落語家の夫婦は史上初。二児の母として真打に昇進したのも、落語史上初。「落語坐こみち堂」「なかの坐こみち堂」をはじめ、日々多数の落語会に出演し、ナレーション、講演活動、執筆活動、学校寄席への出演も多々。こみちが大きな出世街道となるよう、鋭意奮闘中
【Official HP】 こみちの路

2018/02/23

【木ノ下裕一の歌舞伎の“ツボ”】 Vol.8『勧進帳』

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木ノ下歌舞伎 主宰
1985年7月4日、和歌山生まれ。小学校3年生の時、上方落語を聞き衝撃を受けると同時に独学で落語を始め、その後、古典芸能への関心を広げつつ現代の舞台芸術を学ぶ。2006年に古典演目上演の演出や補綴・監修を自らが行う木ノ下歌舞伎を旗揚げ。
『黒塚』(’13)、『東海道四谷怪談—通し上演—』(’13)、『三人吉三』(’14)、『心中天の網島』(’15)、『義経千本桜ー渡海屋・大物浦ー』』(’16)
2015年に再演した『三人吉三』にて読売演劇大賞2015年上半期作品賞にノミネートされる。
その他古典芸能に関する執筆、講座など多岐にわたって活動中。2015年3月に博士号(芸術博士)取得。

【Official HP】木ノ下歌舞伎 公式サイト
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