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「ルドルフ・ザ・ラストキス」~平方元基・演劇コラム~

2012/08/28


BUTAKOME
写真提供/東宝演劇部

博多と名古屋の「エリザベート」公演の間に数日東京に戻れたので、
やっと観に行けたミュージカル「ルドルフ ザ・ラスト・キス」

絶対に観たかったんです!
だって僕が今演じているオーストリア皇太子ルドルフの生涯を綴った作品なんですよ!
それに「ルドルフ」のルドルフ役は「エリザベート」初代ルドルフの井上芳雄さんときたら
これは、観ない訳にはいきません!
僕もルドルフ役をやらせて頂くことになってから、何冊かの本を読んだり色々資料を探したりしましたが、実はルドルフについては謎が多く、資料もそれほど多くは残されていないんです。

そんなルドルフ皇太子。
「エリザベート」では、約20分間の出番。
それが約3時間の芝居になっている…ルドルフのどんなところを描いていて、どんな解釈になっているんだろう!?!?と、興味津々でした!!

劇場は1ヶ月振りの帝国劇場。
この間まで自分がここに立ってルドルフをやっていたんだな、と不思議な感覚…

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19世紀のオーストリア。
自由と平等を求めるハプスブルク家の若き皇太子ルドルフは、厳格な父・皇帝フランツ・ヨーゼフとの政治思想的対立を深めていた。
妻との関係も冷え切り、完全に孤立した日々を送るルドルフは、美しく純粋な男爵令嬢マリー・ヴェッツェラと出会い惹かれ合っていく・・・

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この作品は、「エリザベート」の続きでもスピンオフでも無く、全く別の作品です!
だから今回僕は「エリザベート」を特に意識せずにまったく違う作品と区別して観ようと決めていました。
なぜなら、同じ人物が何人か出て来るので、きちんと意識していないと今公演中のルドルフ役に迷いが出て来たらいけないと思ったからです。
お陰で、より物語にも入り込むことも出来ましたが、僕は史実上、同一人物なのに、演出家もセットも衣裳も何もかもが違う!と言うお芝居を観るのは初めてで、やはり少し不思議な感じがしましたが…以前、韓国で「エリザベート」を観た時の感じに少し似ているかな?
演出のデヴィッド・ルヴォー氏が求めた、
「人々を魅了してやまない歴史の一ページを音楽で綴った作品」は、
遠い昔の偉い人のお話でなく、誰もが経験する人間的で個人的な、世界に広く共鳴する作品。

セットの美しさにも圧倒されました。
当時の宮廷の世界観を壊さず、かと言って華美になり過ぎず、シンプルなデザイン。
赤がモチーフのセットが、ルドルフとマリーの燃え上がる恋のイメージにぴったりで、
赤いカーテンが転換の度にひらひらと舞う、たった一枚の大きな布でこんな美しい表現ができるのかと驚きました。
舞台上の2つの盆が、登場人物の距離を遠くにも近くにもしてくれます。

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いくつかの資料によれば、ルドルフは薬物におかされていたり、精神錯乱状態で、お酒もタバコも女性も大好き!…という説も知っていたので、この角度からのルドルフの描かれ方には、そんなに衝撃を受けることはありませんでしたが、一つの史実を描く上で、その人物のどの面を強調して表現するかによって周りの人物までも違って見える。

「エリザベート」のルドルフは儚い、脆い、危うい。
それに対しこの作品のイメージは危機感、破滅的な前衛的なイメージが強く出ている感じでしょうか。

でもどちらも、もとを辿ればルドルフな訳で。
これは、またダブルやトリプルキャストに対する僕の解釈と似ている気がします。
同じ人物をやっているんですが、それぞれの役者さんの役作りによって強調される部分が違ってきますよね。
同じように稽古場で時間を過ごし、史実、台詞も決まっているのに、表現されるものは全く違う。観客の皆様も、そこに区別を付けて評価されることが多いですし…
でもどれも、ルドルフなんですよね。

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今回一番嬉しい発見は、ルドルフが最後を迎えるマイヤーリンクについて。
「エリザベート」の中でのマイヤーリンクの位置づけしか知らなかった僕には
ルドルフがマイヤーリンクをとても素敵な場所だから愛するマリーに連れて行きたいと話すシーンがあり、退廃的なイメージのあるルドルフが、あの場所には彼の夢や希望、明るい未来を描いていて、そんな場所で愛すべき人と最後を迎えることになるのですが、彼の生き方、人生にも、希望が感じられたシーンでした。

今、僕が演じるルドルフの中にも根底にそんな想いもプラスしたい。
ルドルフとマリーが銃で死んだ事実についても未だ解明されておらず、真実は二人にしかわからないのですが、その部分の演出も最高に素敵でした。
パッと暗転している間に銃声が鳴り響き、照明がつくと、ベッドの上に二人が横たわっている。
最後まで答えは明かされないのにこんなに納得させられる、素敵な演出。

ルドルフ僕にとって一生忘れられない人。
いつか、何かの巡り合わせでまた彼に会えたら嬉しいです。

平方元基

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【プロフィール】平方元基

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ロサンゼルス生まれ。87年~95年、フジテレビアナウンサーとして活躍。「プロ野球ニュース」「平成教育委員会」などの番組で人気を集める。
現在、「鶴瓶のスジナシ」(CBC,TBS)、「タカラヅカ・カフェブレイク」(TOKYO MXテレビ)にレギュラー出演。97年から連続してメインキャスターを務めるTBS「世界陸上」をはじめスポーツ・情報・バラエティと幅広い分野のテレビ番組やCMに出演している。
演劇コラムの執筆や、クラシックコンサートにおける司会や朗読などでも活躍中。
2013年~読売演劇大賞選考委員を務める。
【Official HP】 中井美穂 INFORMATION
【Official blog】中井美穂(アメブロ公式)

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長崎県佐世保市出身。2001年に87期生として宝塚歌劇団に入団。初舞台は『ベルサイユのばら2001』。 2014年に雪組トップスターに就任。『ルパン三世-王妃の首飾りを追え!』『るろうに剣心』『星逢一夜(ほしあいひとよ)』などで主演を務め、2017年7月『幕末太陽傳(ばくまつたいようでん)/Dramatic “S”!』で、宝塚歌劇団を退団。
退団後初のステージ『SECRET SPLENDOUR』も大好評を博し、2018年5~6月にミュージカル『ウーマン・オブ・ザ・イヤー』で主演を務める。

【Official HP】https://seinasagiri.com/
【Official Instagram】seinasagiri_official

2018/12/27

尾上松也さんSpecialインタビュー▷平成最後の『新春浅草歌舞伎』..

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1985年1月30日生まれ。東京都出身。歌舞伎俳優。
5歳で『伽羅先代萩』の鶴千代役にて、二代目尾上松也の名で初舞台。様々な分野で活躍し、歌舞伎公演以外にも活動の幅を広げている。09年より歌舞伎自主公演『挑む』を主催。歌舞伎公演以外の主な出演作に舞台:『ロミオ&ジュリエット』、『スリル・ミー』、『アンタッチャブル』、『男の花道』、『騒音歌舞伎 ボクの四谷怪談』、TVドラマ「天地人」、「永遠の0」、映画「源氏物語」ほか。今年は6月からはミュージカル『エリザベート』にルイジ・ルキーニ役としての出演。8月8日には7回目の歌舞伎自主公演『挑む ~更なる幕へ勇みし気迫(こころ)~』を神奈川芸術劇場にて開催する。

【Official HP】 尾上松也公式ウェブサイト
【Official blog】松也日記(アメブロ公式)  
【自主公演サイト】挑むオフィシャルホームページ  

2018/08/06

📹【加藤和樹のエンタメCafe 番外編】〈大阪・梅田..

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1984年10月7日生まれ。愛知県出身。現在、LIVEや舞台・ミュージカルなどに参加幅広いファン層に支持され、歌手・俳優としても各界で注目を浴びている。

2005年ミュージカル『テニスの王子様』で脚光を浴び、2006年4月Mini Album「Rough Diamond」でCDデビュー。
日本や韓国・台湾・中国でのCDリリースの他、自身のアルバムなどのTOURである「LIVE“GIG”TOUR」とラジオ公開放送のように投稿メールとリクエストを中心に構成されている「“KK−STATION”TOUR」や、日本武道館や日比谷野外音楽堂、アジア圏でも単独ライブを開催するなど精力的に活動。

同時に俳優としても活動しており、ドラマ「仮面ライダーカブト」「ホタルノヒカリ」「インディゴの夜」「赤い糸の女」「乾杯戦士アフターV」などに出演するほか、アニメ「家庭教師ヒットマンREBORN」桔梗役や時代劇アニメ「義風堂々」石田三成役、ゲーム「戦場の円舞曲」「イケメン戦国」「B-Project」などで声優としても活躍。

近年はミュージカル『ロミオ&ジュリエット』『レディ・ベス』や『タイタニック』など大型ミュージカルにも出演。2016年4月・5月『1789 バスティーユの恋人たち』で帝劇初主演、9月~10月『真田十勇士』霧隠才蔵役に挑む。2017年1月ミュージカル『フランケンシュタイン』に出演決定。

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2018/11/20

【柳亭こみちのちょいと一回のつもりで聴いて】Vol.7「女のお喋り」

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東村山市出身。2003年、七代目柳亭燕路に入門。前座名「こみち」。2006年、「こみち」のまま二ツ目昇進。2017年、「こみち」のまま真打昇進。歌って踊れて落語のできる女、老若男女から友達になりたいと思われるような噺家を目指している。亭主は漫才師「宮田陽・昇」の宮田昇。漫才師と落語家の夫婦は史上初。二児の母として真打に昇進したのも、落語史上初。「落語坐こみち堂」「なかの坐こみち堂」をはじめ、日々多数の落語会に出演し、ナレーション、講演活動、執筆活動、学校寄席への出演も多々。こみちが大きな出世街道となるよう、鋭意奮闘中
【Official HP】 こみちの路

2018/02/23

【木ノ下裕一の歌舞伎の“ツボ”】 Vol.8『勧進帳』

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木ノ下歌舞伎 主宰
1985年7月4日、和歌山生まれ。小学校3年生の時、上方落語を聞き衝撃を受けると同時に独学で落語を始め、その後、古典芸能への関心を広げつつ現代の舞台芸術を学ぶ。2006年に古典演目上演の演出や補綴・監修を自らが行う木ノ下歌舞伎を旗揚げ。
『黒塚』(’13)、『東海道四谷怪談—通し上演—』(’13)、『三人吉三』(’14)、『心中天の網島』(’15)、『義経千本桜ー渡海屋・大物浦ー』』(’16)
2015年に再演した『三人吉三』にて読売演劇大賞2015年上半期作品賞にノミネートされる。
その他古典芸能に関する執筆、講座など多岐にわたって活動中。2015年3月に博士号(芸術博士)取得。

【Official HP】木ノ下歌舞伎 公式サイト
【Official Twitter】木ノ下裕一 Twitter

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