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木ノ下裕一の歌舞伎の“ツボ”

【木ノ下裕一の歌舞伎の“ツボ”】 Vol.3 歌舞伎座『八月納涼歌舞伎』~明治以降の歌舞伎が歩んできた革新の足跡を、網羅的に辿れる

2016/07/05


 

『権三と助十』は大正15年に初演
作者・岡本綺堂のミステリー作家としての手腕が光る

 第一部の『権三と助十(ごんざとすけじゅう)』は大正15年に初演された岡本綺堂(おかもと きどう)による新作。綺堂は新歌舞伎(「新歌舞伎」については前回Vol.2詳しく書きましたね)の中心的な作者でした。『修善寺物語』『番町皿屋敷』など現代でも上演頻度の高い名作を書き残しました。わが国の推理小説の金字塔『半七捕物帳』の作者としても有名です。『権三と助十』でも、ミステリー作家としての手腕が光ります。強盗殺人の真犯人を捕まえるという筋立てで、物語の後半にはどんでん返しがいくつも仕掛けられ…なかなか楽しい一作です。

 

『嫗山姥』は長らく上演が途絶えていた演目を
現代的な感覚で仕立て直し、昭和期に復活

 同じく、第一部の『嫗山姥(こもちやまんば)』近松門左衛門作ですが、長らく上演が途絶えていた演目を、昭和に入ってから復活させたものです。演出は武智鉄二(たけち てつじ)。武智は昭和期に活躍した鬼才の演出家ですが、歌舞伎も多く手掛けています。その才能は主に古典の演目で発揮されました。独自の解釈を用いて古典を新演出し、演目に新しい光を当て続けた演出家です。武智作品に限らず、現在、古典のレパートリーとして認識されている歌舞伎作品の中には、後世に復活上演されたものが少なくありません。同じく近松によるかの有名な『曾根崎心中』でさえも昭和期に復活した演目です。途絶えた演目を現代的な感覚で仕立て直し、苦心しながら練り上げてきたところに先人の古典への執念と偉大さを感じます。

 

『東海道中膝栗毛』は江戸の大ベストセラー小説が原作
戦中戦後にかけての上演頻度は高く、鬱屈した時代の清涼剤

 第二部の『東海道中膝栗毛(とうかいどうちゅうひざくりげ)』十返舎一九(じっぺんしゃ いっく)による江戸の大ベストセラー小説が原作。これまで何度も歌舞伎化されてきました。その都度、台本や演出が刷新され、風刺や流行が取り入れられるなど、時代とともに進化してきた演目です。とりわけ、戦中戦後にかけての上演頻度は高く、鬱屈(うっくつ)した時代の清涼剤として観客を和ませてきました。さて今回は、お馴染み・弥次喜多コンビがどのような珍道中を見せてくれるのでしょうか。第三部の『廓噺山名屋浦里(くるわばなしやまなやうらざと)』は完全な新作です。つまり“最新形”の歌舞伎の姿がみられるということですね。これも、大変楽しみです!

 
 現在では、歌舞伎は〈古典芸能〉です。しかし同時に、商業演劇でもあり、エンターテイメントでもあります。歌舞伎は伝統を守りながらも革新的な挑戦を続けてきました。西洋化の波や、映画やテレビなどの他の娯楽の台頭にもめげず、伝統の格式の上に甘んじることなく、“現代”と共に生きていくことを、自ら選んできた演劇です。

その、〈伝統〉と〈現代〉の狭間を行き来する“ハイブリットな演劇”をぜひご覧くださいませ。

 

木ノ下裕一(きのした ゆういち)プロフィール

木ノ下歌舞伎 主宰。1985年7月4日、和歌山生まれ。小学校3年生の時、上方落語を聞き衝撃を受けると同時に独学で落語を始め、その後、古典芸能への関心を広げつつ現代の舞台芸術を学ぶ。2006年に古典演目上演の演出や補綴・監修を自らが行う木ノ下歌舞伎を旗揚げ。
『黒塚』(’13)、『東海道四谷怪談—通し上演—』(’13)、『三人吉三』(’14)、『心中天の網島』(’15)、『義経千本桜ー渡海屋・大物浦ー』』(’16)
2015年に再演した『三人吉三』にて読売演劇大賞2015年上半期作品賞にノミネートされる。
その他古典芸能に関する執筆、講座など多岐にわたって活動中。2015年3月に博士号(芸術博士)取得。

■木ノ下歌舞伎 公式サイト http://kinoshita-kabuki.org/
■木ノ下裕一 公式Twitter

 

■□■木ノ下歌舞伎☆Information ■□■
 
『勧進帳』

演出・美術:杉原邦生
監修・補綴:木ノ下裕一
出演:リー5世, 坂口涼太郎, 高山のえみ, 岡野康弘, 亀島一徳, 重岡漠, 大柿友哉

■松本公演:2016年7月14日(木)〜16日(土)まつもと市民芸術館 小ホール
【日時指定・全席自由】
料金:一般 3,500円 / U-25 (25歳以下) 2,000円

※豊橋公演/10月22日(土)・23日(日)、京都公演/11月3日 (木) 〜 11月6日 (日)、北九州公演/11月19日(土)・20日(日)
詳細は「木ノ下歌舞伎」公式HP

 

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2019/04/30

速報【中井美穂のヅカヅカ行くわよ♪】平成最後の対談のお相手は伊礼彼方..

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ロサンゼルス生まれ。87年~95年、フジテレビアナウンサーとして活躍。「プロ野球ニュース」「平成教育委員会」などの番組で人気を集める。
現在、「鶴瓶のスジナシ」(CBC,TBS)、「タカラヅカ・カフェブレイク」(TOKYO MXテレビ)にレギュラー出演。97年から連続してメインキャスターを務めるTBS「世界陸上」をはじめスポーツ・情報・バラエティと幅広い分野のテレビ番組やCMに出演している。
演劇コラムの執筆や、クラシックコンサートにおける司会や朗読などでも活躍中。
2013年~読売演劇大賞選考委員を務める。
【Official HP】 中井美穂 INFORMATION
【Official blog】中井美穂(アメブロ公式)

2019/04/30

【早霧せいなのビタミン“S"】其の十三.「わからないことをずっと追い..

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長崎県佐世保市出身。2001年に87期生として宝塚歌劇団に入団。初舞台は『ベルサイユのばら2001』。 2014年に雪組トップスターに就任。『ルパン三世-王妃の首飾りを追え!』『るろうに剣心』『星逢一夜(ほしあいひとよ)』などで主演を務め、2017年7月『幕末太陽傳(ばくまつたいようでん)/Dramatic “S”!』で、宝塚歌劇団を退団。
退団後初のステージ『SECRET SPLENDOUR』も大好評を博し、2018年5~6月にミュージカル『ウーマン・オブ・ザ・イヤー』で主演を務める。

【Official HP】https://seinasagiri.com/
【Official Instagram】seinasagiri_official

2019/05/22NEW

尾上松也のエンタメ異文化交流録▷『レ・ミゼラブル』~愛情深さがにじみ..

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1985年1月30日生まれ。東京都出身。歌舞伎俳優。
5歳で『伽羅先代萩』の鶴千代役にて、二代目尾上松也の名で初舞台。様々な分野で活躍し、歌舞伎公演以外にも活動の幅を広げている。09年より歌舞伎自主公演『挑む』を主催。歌舞伎公演以外の主な出演作に舞台:『ロミオ&ジュリエット』、『スリル・ミー』、『アンタッチャブル』、『男の花道』、『騒音歌舞伎 ボクの四谷怪談』、TVドラマ「天地人」、「永遠の0」、映画「源氏物語」ほか。今年は6月からはミュージカル『エリザベート』にルイジ・ルキーニ役としての出演。8月8日には7回目の歌舞伎自主公演『挑む ~更なる幕へ勇みし気迫(こころ)~』を神奈川芸術劇場にて開催する。

【Official HP】 尾上松也公式ウェブサイト
【Official blog】松也日記(アメブロ公式)  
【自主公演サイト】挑むオフィシャルホームページ  

2018/08/06

📹【加藤和樹のエンタメCafe 番外編】〈大阪・梅田..

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1984年10月7日生まれ。愛知県出身。現在、LIVEや舞台・ミュージカルなどに参加幅広いファン層に支持され、歌手・俳優としても各界で注目を浴びている。

2005年ミュージカル『テニスの王子様』で脚光を浴び、2006年4月Mini Album「Rough Diamond」でCDデビュー。
日本や韓国・台湾・中国でのCDリリースの他、自身のアルバムなどのTOURである「LIVE“GIG”TOUR」とラジオ公開放送のように投稿メールとリクエストを中心に構成されている「“KK−STATION”TOUR」や、日本武道館や日比谷野外音楽堂、アジア圏でも単独ライブを開催するなど精力的に活動。

同時に俳優としても活動しており、ドラマ「仮面ライダーカブト」「ホタルノヒカリ」「インディゴの夜」「赤い糸の女」「乾杯戦士アフターV」などに出演するほか、アニメ「家庭教師ヒットマンREBORN」桔梗役や時代劇アニメ「義風堂々」石田三成役、ゲーム「戦場の円舞曲」「イケメン戦国」「B-Project」などで声優としても活躍。

近年はミュージカル『ロミオ&ジュリエット』『レディ・ベス』や『タイタニック』など大型ミュージカルにも出演。2016年4月・5月『1789 バスティーユの恋人たち』で帝劇初主演、9月~10月『真田十勇士』霧隠才蔵役に挑む。2017年1月ミュージカル『フランケンシュタイン』に出演決定。

【Official HP】 公式サイト
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2018/11/20

【柳亭こみちのちょいと一回のつもりで聴いて】Vol.7「女のお喋り」

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東村山市出身。2003年、七代目柳亭燕路に入門。前座名「こみち」。2006年、「こみち」のまま二ツ目昇進。2017年、「こみち」のまま真打昇進。歌って踊れて落語のできる女、老若男女から友達になりたいと思われるような噺家を目指している。亭主は漫才師「宮田陽・昇」の宮田昇。漫才師と落語家の夫婦は史上初。二児の母として真打に昇進したのも、落語史上初。「落語坐こみち堂」「なかの坐こみち堂」をはじめ、日々多数の落語会に出演し、ナレーション、講演活動、執筆活動、学校寄席への出演も多々。こみちが大きな出世街道となるよう、鋭意奮闘中
【Official HP】 こみちの路

2018/02/23

【木ノ下裕一の歌舞伎の“ツボ”】 Vol.8『勧進帳』

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木ノ下歌舞伎 主宰
1985年7月4日、和歌山生まれ。小学校3年生の時、上方落語を聞き衝撃を受けると同時に独学で落語を始め、その後、古典芸能への関心を広げつつ現代の舞台芸術を学ぶ。2006年に古典演目上演の演出や補綴・監修を自らが行う木ノ下歌舞伎を旗揚げ。
『黒塚』(’13)、『東海道四谷怪談—通し上演—』(’13)、『三人吉三』(’14)、『心中天の網島』(’15)、『義経千本桜ー渡海屋・大物浦ー』』(’16)
2015年に再演した『三人吉三』にて読売演劇大賞2015年上半期作品賞にノミネートされる。
その他古典芸能に関する執筆、講座など多岐にわたって活動中。2015年3月に博士号(芸術博士)取得。

【Official HP】木ノ下歌舞伎 公式サイト
【Official Twitter】木ノ下裕一 Twitter

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ブタコメ編集部

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