尾上松也のエンタメ異文化交流録

尾上松也のエンタメ異文化交流録▷『レ・ミゼラブル』~愛情深さがにじみ出るバルジャンに自然と涙が出ました

2019/05/22


 

尾上松也

 
尾上松也さんが『レ・ミゼラブル』を観劇!
パン一つを盗んだ罪で19年間牢獄に入れられた男、ジャン・バルジャンを主人公に彼を取り巻く様々な人々の生きる姿に光を当てた傑作で、日本でも30年以上の上演歴を誇るミュージカルの金字塔です。
これまで何度も観ているという『レミゼ』愛好者の松也さんが、今回は同日のマチネ・ソワレを連続して観劇されたとのこと。その理由は……?

 

愛情深さがにじみ出るバルジャンに自然と涙が出ました

 

佐藤隆紀さん

ジャン・バルジャン / 佐藤隆紀さん 
写真提供/ 東宝演劇部

 
『レ・ミゼラブル』をマチネ・ソワレ連続で観ようと思ったのは、『モアナと伝説の海』の日本語吹替版でご一緒した(モアナ役の)屋比久(知奈)さんがエポニーヌ役で、『エリザベート』で共演した佐藤隆紀くんがジャン・バルジャン役で新キャストとして出演しているので、どうしても観たかったんです。私が観劇できる日はお二人がマチソワに分かれていたので、同日に同じ公演をマチソワするという初めての経験をしました。しかし、アンサンブルに至るまで全員キャストが変わる公演でしたので、その違いがとても面白かったです。それに『レ・ミゼラブル』は名曲が多いので、ずっと釘付け状態で観劇させていただきました。

 
佐藤くんは『エリザベート』で共演したときに、歌について教えてもらったくらい、音楽に精通している方。彼が持っている包容力ある雰囲気が役柄に生きていて感動しました。(バルジャンとしては)実年齢として若いけれど、愛情深さがにじみ出ていて、自然と涙が出ました。
 

屋比久知奈さん

エポニーヌ / 屋比久 知奈(やびく ともな)さん 
写真提供/ 東宝演劇部

屋比久さんは『モアナと伝説の海』で初めて声を聞いたとき「この人はミュージカル界で引っ張りだこになる!」と思ったので、歌声を認められて階段を着実に上がってきている姿を見るのは嬉しいです。彼女のデビュー作品で一緒になったご縁もあり、屋比久さんのことはもう一人の妹のように気になります。エポニーヌは彼女の純粋な部分が芝居に生きていたなと思いました。もう一人のエポニーヌは昆夏美さんですが、昆さんは勝ち気なエポニーヌ。屋比久さんは昆さんよりはもう少し乙女チックというか「強がっている女の子」という面が見えた気がします。

 

Les Mis2019

写真提供 / 東宝演劇部

 

僕が『レ・ミゼラブル』で演じるとしたら?

 
『レ・ミゼラブル』に僕が出演できるとしたら、演じてみたい役はアンジョルラスかバルジャン、ジャベール。僕は歌舞伎でも二枚目を演じるのが苦手で、一癖ある役を演じたいと思うので、マリウスを演じるのはちょっと……(笑)。特にジャベールはぜひ演じてみたいですね。
 
ジャベールは「俺が法律だ」と言うほど、自分の正義を信じ切っている男。今回、川口(竜也)さんのジャベールを拝見して、ジャベールが死に至る決断をするターニングポイントがよくわかりました。バリケードでバルジャンに連行されて「恨みがあるんだろう、さあ殺せ」と言ったのに、バルジャンに命を助けられた。「なんで俺を殺さないんだ」とパニックになっているジャベールが、瀕死のマリウスを連れているバルジャンを見逃してしまう。自分が持つ正義の根幹もプライドもバルジャンによって崩されて、そんな自分が許せなくて自ら死を選ぶんです。川口さんのジャベールはそこにリアルがあった。彼の正義が見えたんです。この作品はバルジャンの半生だけでなく、ジャベールの半生を描くものなんだと感じたし、ジャベールの心のアップダウンがはっきり見えて、歌っていても台詞を言っているように感じました。
 
今回、改めて思うのは、歌と日本語をリンクさせることの難しさ。海外の作品を翻訳して上演する場合、日本語を英語のリズムとトーンで演じないといけないというのは、至難の業なんだろうなと感じました。歌舞伎では型にいかに命を吹き込むかということを求められますが、ミュージカルの場合は決まっているメロディにどう感情を乗せていくかが大切なんだなと思います。正しい音程で歌うことは当然のことで、その上で歌をいかに台詞のようにお客様に届けるか。これから自分が海外のミュージカル作品に出演する機会があったら、あえて曲を全部歌わないで、一部を台詞のように語ったとしたら、お客様も違和感なく受け止められることもあるかもしれないと考えたりもします。

 
『レ・ミゼラブル』の作品の素晴らしさについてはいろいろなところで語り尽くされていて、僕が言うまでもないと思うんです。僕が観ていて毎回涙が出るのは、バリケードで亡くなったアンジョルラスの姿が見えるシーン。それに、僕は友情物に弱いので、マリウスが亡くなった友を思って歌う「カフェ・ソング」。マリウスの周りに亡くなったアンジョルラスたちが出てくるところは泣けてしまいます。最後、バルジャンが亡くなって、既に亡くなった人たちが迎えに来る場面。特にバルジャンを迎えるファンテーヌを見るとどうしてもたまらなくなって、泣いてしまいます。

 

聞き手・文 / 演劇ライター・大原薫

 

■□■BUTAKOME☆Information ■□■
 

百傾繚乱
百傾繚乱

オリジナル公演『百傾繚乱』
 
【演目】
第1部 小淵沢歌舞伎講座
第2部 橋弁慶
第3部 太刀盗人

【日時】
8月24日(土)夜の部 16:30開演
8月25日(日)昼の部 11:30開演/夜の部 15:30開演
      
【会場】
女神の森セントラルガーデン<森羅 メインホール>
山梨県北杜市小淵沢1578
※アクセスはコチラ

【料金】
S席9,500円、A席8,500円、B席7,500円 
※3歳以上有料、2歳以下ひざ上鑑賞可(ただしお席が必要な場合は有料)

 
💡チケット購入方法
チケットぴあ 
TEL0570-02-9999(Pコード:494481)

イープラス

ローソンチケット   
TEL0570-000-407(Lコード:32496)

山日 YBS 事業局
TEL055-231-3121 (平日9:00~17:00)

【公演のお問い合わせ】
あおいとり TEL 0551-45-6717(10:30~16:00)

 

■□■ BUTAKOME☆Information ■□■
 
レ・ミゼラブル
 

『レ・ミゼラブル』

原作:ヴィクトル・ユゴー
 作 :アラン・ブーブリル、クロード=ミッシェル・シェーンベルク
作詞:ハーバート・クレッツマー
オリジナル・プロダクション製作:キャメロン・マッキントッシュ
演出:ローレンス・コナー、ジェームズ・パウエル
出演:
ジャン・バルジャン:福井晶一、吉原光夫、佐藤隆紀
ジャベール:川口竜也、上原理生、伊礼彼方
ファンテーヌ:知念里奈、濱田めぐみ、二宮愛
エポニーヌ:昆夏美、唯月ふうか、屋比久知奈
マリウス:海宝直人、内藤大希、三浦宏規
コゼット:生田絵梨花、小南満佑子、熊谷彩春
テナルディエ:駒田一、橋本じゅん、KENTARO、斎藤 司
マダム・テナルディエ:森公美子、鈴木ほのか、朴璐美
アンジョルラス:相葉裕樹、上山竜治、小野田龍之介

 

東京公演
公演日程:2019年4月19日(金)~2019年5月28日(火)
※プレビュー公演:4月15日(月)~4月18日(木)
劇場:帝国劇場
料金:S席1万4,000円 A席9,500円 B席5,000円

名古屋公演
公演日程:2019年6月7日(金)~6月25日(火)
劇場:御園座
料金:A席15,000円 B席10,000円 C席8,000円

大阪公演
公演日程:2019年7月3日(水)~2019年7月20日(土)
劇場:梅田芸術劇場メインホール
料金:S席1万4,000円 A席9,500円 B席5,500円

福岡公演
公演日程:2019年7月29日(月)~8月26日(月)
劇場:博多座
料金:A席15,500円 特B席12,500円 B席9,500円 C席5,000円

北海道公演
公演日程:2019年9月10日(火)~9月17日(火)
劇場:札幌文化芸術劇場hitaru
料金:S席14,500円 A席11,000円 B席6,000円
 

※詳細は公式HP

 

 

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【中井美穂のヅカヅカ行くわよ♪ Vol.46】麻実れい×中井美穂 S..

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Profile

ロサンゼルス生まれ。87年~95年、フジテレビアナウンサーとして活躍。「プロ野球ニュース」「平成教育委員会」などの番組で人気を集める。
現在、「鶴瓶のスジナシ」(CBC,TBS)、「タカラヅカ・カフェブレイク」(TOKYO MXテレビ)にレギュラー出演。97年から連続してメインキャスターを務めるTBS「世界陸上」をはじめスポーツ・情報・バラエティと幅広い分野のテレビ番組やCMに出演している。
演劇コラムの執筆や、クラシックコンサートにおける司会や朗読などでも活躍中。
2013年~読売演劇大賞選考委員を務める。
【Official HP】 中井美穂 INFORMATION
【Official blog】中井美穂(アメブロ公式)

2020/02/29

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長崎県佐世保市出身。2001年に87期生として宝塚歌劇団に入団。初舞台は『ベルサイユのばら2001』。 2014年に雪組トップスターに就任。『ルパン三世-王妃の首飾りを追え!』『るろうに剣心』『星逢一夜(ほしあいひとよ)』などで主演を務め、2017年7月『幕末太陽傳(ばくまつたいようでん)/Dramatic “S”!』で、宝塚歌劇団を退団。
退団後初のステージ『SECRET SPLENDOUR』も大好評を博し、2018年5~6月にミュージカル『ウーマン・オブ・ザ・イヤー』で主演を務める。

【Official HP】https://seinasagiri.com/
【Official Instagram】seinasagiri_official

2019/06/07

尾上松也さんSpecialインタビュー▷第二回『百傾繚乱』8月24日..

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1985 年生まれ。東京都出身。歌舞伎俳優。父は六代目尾上松助。1990 年 5 月、「伽羅先代萩」の鶴千代役にて二代目 尾上松也を名のり初舞台。近年は立役として注目され、2015年より、次世代の歌舞伎界を担う花形俳優が顔を揃える「新春浅草歌舞伎」に出演し、「仮名手本忠臣蔵」早野勘平、「義経千本桜」狐忠信、「義経千本桜 吉野山」佐藤忠信 実は 源九郎狐などの大役を勤める。一方、2009 年からは歌舞伎自主公演 「挑む」を主宰している。

歌舞伎の以外でも、ミュージカル「ロミオ&ジュリエット」(2013)ベンヴォーリオ役、「エリザベート」(2015)ルイジ・ルキーニ役、ディズニーアニメーション映画「モアナと伝説の海」日本語吹替版のマウイ役、NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」(NHK)今川氏真役、初の主演ドラマ「さぼリーマン甘太朗」等、活躍の場を広げている。

【Official HP】 尾上松也公式ウェブサイト

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ブタコメ編集部

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