中井美穂のヅカヅカ行くわよ♪

【中井美穂のヅカヅカ行くわよ♪ Vol.30】ビリー・ハーリガン・タイ×中井美穂 Special対談▷ブロードウェイミュージカル『ファインディング・ネバーランド』

2017/08/04


 

ビリー×中井

撮影/吉原朱美

 
9月に来日公演を行うブロードウェイミュージカル『ファインディング・ネバーランド』ジョニー・デップ主演の映画「ネバーランド」を舞台化した同作では、創作に行き詰まった劇作家J.M.バリがある家族と交流を深めることで次第に子どものころの心を取り戻し、名作「ピーターパン」を書き上げるまでが描かれます。その公演に先駆け、7月某日、バリ役のビリー・ハーリガン・タイさんがプロモーションのために初来日。製作発表会見では作品の魅力や見どころをアピールするのはもちろん、劇中より物語の転換期となるビッグナンバー《Finding Neverland》《Stronger》の2曲を披露し、情感豊かな歌声で同作の応援サポーター、坂上忍さんや2019年に上演予定の日本版のバリ役、石丸幹二さんら会場に駆け付けた人々を魅了していました。そんなビリーさんの素顔に中井美穂さんが迫ります!

 
作品の核となるのは想像力と創造力、そして信じる力

 
中井:『ファインディング・ネバーランド』はピーターパンの生みの親J.M.バリと彼が出会った家族にフォーカスしています。もとになった映画(邦題「ネバーランド」/04年)はどのタイミングでご覧になりましたか?
 
ビリー:公開当時に拝見し、素晴らしい物語だと思いました。それからオーディションを受ける前にも見ました。バリ役に注目してね。
 
中井:とても舞台向きのお話でしたよね。イマジネーションにあふれていて。
 
ビリー:ええ。核となるテーマが、想像力と創造力、そして信じる力。それらの要素が舞台に向いていたんだと思います。また、その三つの力が何かを生み出すという物語ですから、観客の皆さんにもできるだけ想像し、強く信じていただいて、魔法が生まれる瞬間を目の当たりにしていただきたい。スタッフも含め、みんなが一丸となって物語に息を吹き込むために働いていて。舞台上に存在しないようなものを形にし、皆さんに見て、感じていただけるようにしています。本当に素晴らしい世界観だと思います。
 
中井:観客として初めてミュージカル版を観た時、どこに一番惹かれましたか?
 
ビリー:演劇という世界で私が好きなことがすべて詰まっているところ。バリと同じように僕らアーティストそれぞれがショーや仕事を通して、芸術的表現を追求している。それらを一つずつ積み重ねていくと、キャリアになる。この作品は僕に、アーティストとしてのこれからの道筋はもちろん、自分の才能がいかに大切か、仕事を続けていくことがいかに大切かということを教えてくれるんです。
 
中井:私は昨年ニューヨークで『ファインディング・ネバーランド』を拝見し、フック船長が出てくるところが大好きでした。ワイルドで、すごく面白かった!
 
ビリー:ある人物がフック船長の衣裳や口ひげを着けた途端、急にワイルドになるんですよね。その役の方を含め、年配の役者さんたちがとにかくストイックで。長いキャリアを持っている彼らが、まるで少年のように生き生きと演じているのを見て、ステキだなと思うと同時に尊敬の念を覚えるんです。僕なんてまだまだ若輩者だなと。
 
中井:あと、映像のような最新技術を使っているところと、人の力で表現するアナログ的なところとのバランスがよくとれている舞台だなと思いました。アナログ的な部分、つまりご自身の肉体を駆使し表現する場面では、どこが一番大変ですか?
 
ビリー:1幕の最後、フック船長や海賊船が出てくる《Stronger》ですかね。刀を持って、周りの海賊たちに煽られてと、とても楽しい場面なので抑えるのが大変。そこで力を110%出してしまったら、その後歌えなくなってしまいますから(苦笑)。観客にその時バリが感じているすべてを伝えると同時に、頭の中で自分がどこまでアウトプットできるかを計りつつ、疲れないように調節する。次の回のお客さんのためにもね(笑)。“ファインディング・バランス”(バランスの見極め)が大事なんです。
 
中井:私が観に行った時も、英語が分からない人もいれば子どもからお年を召した方まで、あらゆる世代の人が客席にいて、そのみんなが心を動かされていた。その大きな要因は何だと思いますか?
 

ビリー×中井

 
ビリー:二つあると思います。まずは、演出家のダイアン・パウルス。物語を視覚的に伝えることにおいて、彼女はエキスパートです。加えてダイアンの演出の素晴らしさは、キャラクターの心の底、せりふにないようなところまで観客に感じさせられるところ。本作においても、映像と僕ら役者の動きとで、たとえ言葉がなくとも物語を伝えられると思います。そしてもう一つの要因が、皆さんにとって普遍的な存在のピーターパンを描いている点。例えば、海賊や決闘モノが好きだったりする6歳児から、時間や命の大切さ、そして死というものをちゃんと理解している80歳のお年寄りまで、どのような年齢、どのような環境に育った人でも何かしら共感できるメタファーがピーターパンの物語に含まれているんです。
 
中井:日本でピーターパンというと、子ども向けと思われがち。ぜひこの舞台を観て、いろんなメタファーがあるってことを多くの人に知ってほしいなと思います。
 
ビリー:アメリカでもピーターパン=ディズニー映画の印象が強いので、まず剣を使った闘いやフライングといったものを連想されます。でもバリが実際に書いた戯曲は、もっともっと複雑だったんですよね。そしてこの『ファインディング・ネバーランド』は、人生や文化、人と人の関係性といった要素が盛り込まれた複雑なストーリーを、親しみやすい形で届けてくれる。この作品に参加して、子どものころには分からなかったピーターパンの本当の姿を受け止めることができていると思っています。
 

<次のページ>
演じるということは、ピーターパンそのものかも

 

 

■□■BUTAKOME☆Information ■□■
 

ファインディング・ネバーランド

ブロードウェイミュージカル
『ファインディング・ネバーランド』

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出演:ビリー・ハーリガン・タイ、クリスティン・ドワイヤー、トム・ヒューイット、カレン・マーフィー
アメリカ・カンパニー来日公演
作詞・作曲:ゲイリー・バーロウ/エリオット・ケネディ
脚本:ジェームズ・グラハム
演出:ダイアン・パウルス
振付:ミア・マイケルズ

日時:
9月9日(土)・16日(土)・17日(日)13:00、
10日(日)18:00、13日(水)・20日(水)・21日(木)14:00、
15日(金)19:00、23日(土・祝)13:00・18:00、
24日(日)12:00

会場:東急シアターオーブ(渋谷)

料金:
S席1万3000円 ⇒ 特別価格 1万800円(土・日曜、祝日は1万1800円)

※生演奏、英語上演、日本語字幕あり
※未就学児入場不可

※詳細は公式HP

 

 

 

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ロサンゼルス生まれ。87年~95年、フジテレビアナウンサーとして活躍。「プロ野球ニュース」「平成教育委員会」などの番組で人気を集める。
現在、「鶴瓶のスジナシ」(CBC,TBS)、「タカラヅカ・カフェブレイク」(TOKYO MXテレビ)にレギュラー出演。97年から連続してメインキャスターを務めるTBS「世界陸上」をはじめスポーツ・情報・バラエティと幅広い分野のテレビ番組やCMに出演している。
演劇コラムの執筆や、クラシックコンサートにおける司会や朗読などでも活躍中。
2013年~読売演劇大賞選考委員を務める。
【Official HP】 中井美穂 INFORMATION
【Official blog】中井美穂(アメブロ公式)

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【早霧せいなのビタミン“S”】其の二十三.「影響しあうこと」

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長崎県佐世保市出身。2001年に87期生として宝塚歌劇団に入団。初舞台は『ベルサイユのばら2001』。 2014年に雪組トップスターに就任。『ルパン三世-王妃の首飾りを追え!』『るろうに剣心』『星逢一夜(ほしあいひとよ)』などで主演を務め、2017年7月『幕末太陽傳(ばくまつたいようでん)/Dramatic “S”!』で、宝塚歌劇団を退団。
退団後初のステージ『SECRET SPLENDOUR』も大好評を博し、2018年5~6月にミュージカル『ウーマン・オブ・ザ・イヤー』で主演を務める。

【Official HP】https://seinasagiri.com/
【Official Instagram】seinasagiri_official

2019/06/07

尾上松也さんSpecialインタビュー▷第二回『百傾繚乱』8月24日..

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1985 年生まれ。東京都出身。歌舞伎俳優。父は六代目尾上松助。1990 年 5 月、「伽羅先代萩」の鶴千代役にて二代目 尾上松也を名のり初舞台。近年は立役として注目され、2015年より、次世代の歌舞伎界を担う花形俳優が顔を揃える「新春浅草歌舞伎」に出演し、「仮名手本忠臣蔵」早野勘平、「義経千本桜」狐忠信、「義経千本桜 吉野山」佐藤忠信 実は 源九郎狐などの大役を勤める。一方、2009 年からは歌舞伎自主公演 「挑む」を主宰している。

歌舞伎の以外でも、ミュージカル「ロミオ&ジュリエット」(2013)ベンヴォーリオ役、「エリザベート」(2015)ルイジ・ルキーニ役、ディズニーアニメーション映画「モアナと伝説の海」日本語吹替版のマウイ役、NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」(NHK)今川氏真役、初の主演ドラマ「さぼリーマン甘太朗」等、活躍の場を広げている。

【Official HP】 尾上松也公式ウェブサイト

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ブタコメ編集部

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