中井美穂のヅカヅカ行くわよ♪

小川絵梨子×中井美穂 スぺシャル対談☆『FUN HOME ファン・ホーム ある家族の悲喜劇』

2018/02/03


 

小川絵梨子

 

演劇という同じものを相手に闘っている同世代の仲間たち

 
中井:小川さんにとってはミュージカルでもお芝居でも演出家としてのアプローチの仕方は変わりませんか?
 
小川:はい。音楽について分からないところは助けていただく必要がありますが、基本的には変わらないと思います。まずは読み込み、ある程度戯曲と仲良くなってから稽古に入り、役者さんと一緒に作っていくという。先程も言ったように、本作は漫画に描かれていた細切れのエピソードを紡いだもので。私自身、「どうしてこの順番なのかな?」とか、まだ分かっていないところが結構あるんです。感情の流れとか、きっと理由があるはずなんですが。それら疑問を一つずつ解き明かしていかなきゃな~と、今思っているところです。
 
中井:どうやって解き明かしていくんですか? ひたすら黙々と戯曲を読み込むか、それとも……。
 
小川:役者さんを見て、ですかね。役者さんが稽古場で立ち、セリフがちゃんと聞こえてくると、「あ、なるほど!」と。役者さんによって気付かされることがほとんどです。
 
中井:翻訳を手掛けられたのは、『星ノ数ホド』(14年)や『CRIMES OF THE HEART―心の罪―』(17年)などでもご一緒している浦辺千鶴さん。小川さんご自身も海外戯曲の翻訳を多数手掛けられていらっしゃいますが、ほかの方の訳で「ピンと来ない」なんてことはないんですか?
 
小川:浦辺さんに限っては全然ありません! こちらからお願いし、いつも助けていただいてばかりで。この先もいっぱい「浦辺さん、お願いします!」って感じです。
 
中井:浦辺さんの訳のどんなところが魅力ですか?
 
小川:生き生きとした言葉遣いやリズム感ですかね。戯曲の翻訳ってただ単語を訳すのではなく、文化や風土も訳さなきゃいけないと私は思っていて。その点、浦辺さんはものすごく豊かな知識や語彙力をお持ちで。私が「これはどういう意図のセリフですか?」と尋ねたら、ちゃんと答えてもくれるんです。浦辺さんという人の貴重さを身に染みて感じています。
 
中井:訳詞は高橋亜子さん。セリフと歌詞を別の方が手掛けられることもあるんですね~。私、これまでそこに注目したことがありませんでした。
 
 

中井美穂

 

小川:私もよく分からなかったんですが、「この音符にこの音は入らない」とか、音符に言葉を乗せていく作業というのがあって。浦辺さんのホンをもとにディスカッションしながら、みんなで一緒に歌詞を作ったという意識で私はいます。
 
中井:本作は、リサ・クロン(脚本・歌詞)とジニーン・テソーリ(音楽)という女性クリエイターによって生まれ、トニー賞に輝きました。女性チームの作品としては歴史的快挙だったとか。
 
小川:みたいですね~。いまだにそうなんだ!という気もしますが(苦笑)。
 
中井:オリジナルの演出家は男性でした。が、今回小川さんが演出することで、より女性の視点での物語の探求が行われるんじゃないかと期待しています。本作と向き合う上で“女性”を意識することはありますか。
 
小川:いえ、あんまり。浦辺さんや亜子さんと会ってしゃべっていると、波長が合うな~とは思います。でもそれって、人によるんですよね。
 
中井:男女差より個体差ですね。
 
小川:そうそう! だいぶ年をとってきたので最近はそうそうありませんが、もっと若いころは「年下の女から何か言われることなんてないんだよね」みたいに言われたことがあって。そういう場合って目の前にいる私という個人ではなく、まず年下、女性ってことしか見てもらえない。正直、難しい時期があったのは事実です。
 
中井:近年、小川さんを含め、30代から40代前半の演出だけをやっていく人が結構増えてきた印象を受けます。皆さんを同世代とひとくくりにするのは恐縮ですが……。
 
小川:いえいえ、私自身、その輪の中にいられることを嬉しく思っています。森新太郎さん、上村聡史さん、熊林弘高さん、谷賢一さん、ちょっと上で長塚圭史さん、ちょっと下で藤田俊太郎さん、あと先日まで一緒の現場だった稲葉賀恵さん(小川演出の『THE BEAUTY QUEEN OF LEENANE』で演出助手を担当)とか。現場の外で会っておしゃべりすると、情報などをシェアでき、ほんと楽しいです。
 
中井:傍から見ていて、「あいつには負けない!」といったライバル意識をお互いに持ち合っているのかなと思っていました。
 
小川:もちろんあることはあるだろうけど、それ以上に仲間意識が強いかなと。私個人は勝手にそう感じています。みんなそれぞれ、現場は違えど、演劇という同じものを相手に闘っていると思うので。

 

<次のページ>
いいスピード感、いい流れをもって素敵なエンディングへ

 

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岩井秀人×中井美穂 スぺシャル対談▷ハイバイ15周年記念『て』『夫婦..

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ロサンゼルス生まれ。87年~95年、フジテレビアナウンサーとして活躍。「プロ野球ニュース」「平成教育委員会」などの番組で人気を集める。
現在、「鶴瓶のスジナシ」(CBC,TBS)、「タカラヅカ・カフェブレイク」(TOKYO MXテレビ)にレギュラー出演。97年から連続してメインキャスターを務めるTBS「世界陸上」をはじめスポーツ・情報・バラエティと幅広い分野のテレビ番組やCMに出演している。
演劇コラムの執筆や、クラシックコンサートにおける司会や朗読などでも活躍中。
2013年~読売演劇大賞選考委員を務める。
【Official HP】 中井美穂 INFORMATION
【Official blog】中井美穂(アメブロ公式)

2018/07/31

【早霧せいなのビタミン“S”】其の四 .「幸せを届けること」

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長崎県佐世保市出身。2001年に87期生として宝塚歌劇団に入団。初舞台は『ベルサイユのばら2001』。 2014年に雪組トップスターに就任。『ルパン三世-王妃の首飾りを追え!』『るろうに剣心』『星逢一夜(ほしあいひとよ)』などで主演を務め、2017年7月『幕末太陽傳(ばくまつたいようでん)/Dramatic “S”!』で、宝塚歌劇団を退団。
退団後初のステージ『SECRET SPLENDOUR』も大好評を博し、2018年5~6月にミュージカル『ウーマン・オブ・ザ・イヤー』で主演を務める。

【Official HP】https://seinasagiri.com/
【Official Instagram】seinasagiri_official

2018/07/17

尾上松也のエンタメ異文化交流録▷ミュージカル『モーツァルト!』

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1985年1月30日生まれ。東京都出身。歌舞伎俳優。
5歳で『伽羅先代萩』の鶴千代役にて、二代目尾上松也の名で初舞台。様々な分野で活躍し、歌舞伎公演以外にも活動の幅を広げている。09年より歌舞伎自主公演『挑む』を主催。歌舞伎公演以外の主な出演作に舞台:『ロミオ&ジュリエット』、『スリル・ミー』、『アンタッチャブル』、『男の花道』、『騒音歌舞伎 ボクの四谷怪談』、TVドラマ「天地人」、「永遠の0」、映画「源氏物語」ほか。今年は6月からはミュージカル『エリザベート』にルイジ・ルキーニ役としての出演。8月8日には7回目の歌舞伎自主公演『挑む ~更なる幕へ勇みし気迫(こころ)~』を神奈川芸術劇場にて開催する。

【Official HP】 尾上松也公式ウェブサイト
【Official blog】松也日記(アメブロ公式)  
【自主公演サイト】挑むオフィシャルホームページ  

2018/08/06

📹【加藤和樹のエンタメCafe 番外編】〈大阪・梅田..

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1984年10月7日生まれ。愛知県出身。現在、LIVEや舞台・ミュージカルなどに参加幅広いファン層に支持され、歌手・俳優としても各界で注目を浴びている。

2005年ミュージカル『テニスの王子様』で脚光を浴び、2006年4月Mini Album「Rough Diamond」でCDデビュー。
日本や韓国・台湾・中国でのCDリリースの他、自身のアルバムなどのTOURである「LIVE“GIG”TOUR」とラジオ公開放送のように投稿メールとリクエストを中心に構成されている「“KK−STATION”TOUR」や、日本武道館や日比谷野外音楽堂、アジア圏でも単独ライブを開催するなど精力的に活動。

同時に俳優としても活動しており、ドラマ「仮面ライダーカブト」「ホタルノヒカリ」「インディゴの夜」「赤い糸の女」「乾杯戦士アフターV」などに出演するほか、アニメ「家庭教師ヒットマンREBORN」桔梗役や時代劇アニメ「義風堂々」石田三成役、ゲーム「戦場の円舞曲」「イケメン戦国」「B-Project」などで声優としても活躍。

近年はミュージカル『ロミオ&ジュリエット』『レディ・ベス』や『タイタニック』など大型ミュージカルにも出演。2016年4月・5月『1789 バスティーユの恋人たち』で帝劇初主演、9月~10月『真田十勇士』霧隠才蔵役に挑む。2017年1月ミュージカル『フランケンシュタイン』に出演決定。

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2018/07/23

【柳亭こみちのちょいと一回のつもりで聴いて】Vol.4「シュークリー..

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東村山市出身。2003年、七代目柳亭燕路に入門。前座名「こみち」。2006年、「こみち」のまま二ツ目昇進。2017年、「こみち」のまま真打昇進。歌って踊れて落語のできる女、老若男女から友達になりたいと思われるような噺家を目指している。亭主は漫才師「宮田陽・昇」の宮田昇。漫才師と落語家の夫婦は史上初。二児の母として真打に昇進したのも、落語史上初。「落語坐こみち堂」「なかの坐こみち堂」をはじめ、日々多数の落語会に出演し、ナレーション、講演活動、執筆活動、学校寄席への出演も多々。こみちが大きな出世街道となるよう、鋭意奮闘中
【Official HP】 こみちの路

2018/02/23

【木ノ下裕一の歌舞伎の“ツボ”】 Vol.8『勧進帳』

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木ノ下歌舞伎 主宰
1985年7月4日、和歌山生まれ。小学校3年生の時、上方落語を聞き衝撃を受けると同時に独学で落語を始め、その後、古典芸能への関心を広げつつ現代の舞台芸術を学ぶ。2006年に古典演目上演の演出や補綴・監修を自らが行う木ノ下歌舞伎を旗揚げ。
『黒塚』(’13)、『東海道四谷怪談—通し上演—』(’13)、『三人吉三』(’14)、『心中天の網島』(’15)、『義経千本桜ー渡海屋・大物浦ー』』(’16)
2015年に再演した『三人吉三』にて読売演劇大賞2015年上半期作品賞にノミネートされる。
その他古典芸能に関する執筆、講座など多岐にわたって活動中。2015年3月に博士号(芸術博士)取得。

【Official HP】木ノ下歌舞伎 公式サイト
【Official Twitter】木ノ下裕一 Twitter

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