中井美穂のヅカヅカ行くわよ♪

【中井美穂のヅカヅカ行くわよ♪ Vol.36】堤 真一×中井美穂 Special対談▷6月16日開幕!『お蘭、登場』

2018/06/09


 

堤さん・中井さん

 

芝居をやっていてしんどいと思う時期もあった

 
中井 「子育ては、親が子供から学ぶのよ」ってよくウチの親が言ってました。
 
 確かにそう。でも僕は、子供を持ったのが歳を取ってからで本当によかったと思う。「子供は思い通りにならない。思い通りにさせようとすること自体が大間違いだ」という大前提を、この歳だから受け入れられているけれど、20代、30代では無理だっただろうなと。仕事で忙しくて自分自身でいっぱいいっぱいの時期だったし……。
 
中井 そうね、アイドルだったしね。
 
 誰がアイドルやねんっ(笑)!
 
中井 トレンディ俳優? だって、まさにそうだったじゃないですか。
 
 そんなの、30代の一時期だけの話ですよ。
 
中井 でも皆さん、そこからどういうふうに歳をとって、仕事をしていくか、ということに悩むわけじゃないですか。かつてアイドルやトレンディ俳優と呼ばれた方々が、歳をとって、結婚したり、離婚したり、子供ができたり。それでも俳優として第一線で活躍し続けている人って、そんなに多くはいないと思う。
 
 まあ、それは出会いというか、運なんじゃないかな。僕も芝居をやっていても、しんどいなと思う時期もあったし。そもそも人前に出たいと思うタイプじゃないので。
 
中井 一時期“トレンディ俳優”みたいに呼ばれて、「憧れの男の人」のように見られていたことがうっとおしかったんですか? そこで勘違いはしなかった?
 

堤さん・中井さん

 
 僕は絶対に勘違いはしなかった。
 
中井 なぜ? 普通はしてもおかしくないけれど。
 
 そもそも役者は、芝居が良くなければ何の意味もないと思うんですよね。見た目だけで勝負したって、若い時期はいいですよ。でも芝居がちゃんと……ま、僕自身ができているかどうかは別として(笑)、芝居ができない限り、役者の仕事は続かない。それは当たり前のことで。僕は20代の時は、「舞台の仕事しかやらない」って言ってたの。スペシャルドラマとか、大河ドラマにはちょっとだけ出たりしたけど。ようは、「売れる」ことだけを考えて仕事をしていたら、そりゃ一時的には売れっ子になるかもしれないけど、死ぬまで役者でいられるか?と考えると、到底無理だと思ってた。

だから20代の頃はお金が入ったら海外に行くようにして、ブロードウェイやウエストエンドの芝居を観たりしてたんです。イギリスで芝居を観た時は、「うわ、俺、この国に生まれていたら通行人すらもできない!」と思った。もっともっと上のレベルはあるんだと。一時ちやほやされただけで勘違いすることが一番危険だと思って。それでもいろいろと周囲に推されて、ドラマ出演も経験しましたけど、その後でベニサン・ピット(編集部注:東京・森下にあった小劇場で、2009年に閉鎖)で芝居をやっていたら、これまでとはまったく違うお客さんが来ていることに気づいて。その中には残念なことに、上演中に写真を撮ったりする人もいたんですよね。
 
中井 え~!
 
 当時は“写るんです”とかだからガリガリガリガリ音立てて!(一同爆笑)その時、ああ〜、本当に舞台を観たいと思って来てくれる人たちに申し訳ないことをしているんじゃないかって思ったし、“ドラマに出てた俺”を観に来ることだけを目的とした人たちにも、作品の面白さやメッセージをちゃんと伝える芝居をしていかなきゃいけない!と思った。まあ30代でそうした経験ができたのは良かったかなと思いますよ。
 
中井 ハハハ! まあ、そうしてドラマにも出演しつつ、 その一方で“舞台俳優の堤真一”が確立されていくわけですよね。
 
 そうですね。僕の場合はやっぱり、デイヴィッド・ルヴォーとの出会いが一番大きかったかな。でも彼とやったのは翻訳劇で、面白いんだけど、そのうちにだんだんと「日本で今、作られている舞台に参加したい」という気持ちが出てきて。そのタイミングで野田秀樹さんと出会えたことはとても良かったなと思いますね。野田さんみたいに自分で戯曲を書いて、演出して、自らも舞台に出るという人との出会いは、とても刺激的だったし。本当に自分は何も知らなかったんだな、と思い知らされた感もありましたね。

 

<次のページ>
六十歳までには演出をやってみたい

 

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ロサンゼルス生まれ。87年~95年、フジテレビアナウンサーとして活躍。「プロ野球ニュース」「平成教育委員会」などの番組で人気を集める。
現在、「鶴瓶のスジナシ」(CBC,TBS)、「タカラヅカ・カフェブレイク」(TOKYO MXテレビ)にレギュラー出演。97年から連続してメインキャスターを務めるTBS「世界陸上」をはじめスポーツ・情報・バラエティと幅広い分野のテレビ番組やCMに出演している。
演劇コラムの執筆や、クラシックコンサートにおける司会や朗読などでも活躍中。
2013年~読売演劇大賞選考委員を務める。
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長崎県佐世保市出身。2001年に87期生として宝塚歌劇団に入団。初舞台は『ベルサイユのばら2001』。 2014年に雪組トップスターに就任。『ルパン三世-王妃の首飾りを追え!』『るろうに剣心』『星逢一夜(ほしあいひとよ)』などで主演を務め、2017年7月『幕末太陽傳(ばくまつたいようでん)/Dramatic “S”!』で、宝塚歌劇団を退団。
退団後初のステージ『SECRET SPLENDOUR』も大好評を博し、2018年5~6月にミュージカル『ウーマン・オブ・ザ・イヤー』で主演を務める。

【Official HP】https://seinasagiri.com/
【Official Instagram】seinasagiri_official

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1985 年生まれ。東京都出身。歌舞伎俳優。父は六代目尾上松助。1990 年 5 月、「伽羅先代萩」の鶴千代役にて二代目 尾上松也を名のり初舞台。近年は立役として注目され、2015年より、次世代の歌舞伎界を担う花形俳優が顔を揃える「新春浅草歌舞伎」に出演し、「仮名手本忠臣蔵」早野勘平、「義経千本桜」狐忠信、「義経千本桜 吉野山」佐藤忠信 実は 源九郎狐などの大役を勤める。一方、2009 年からは歌舞伎自主公演 「挑む」を主宰している。

歌舞伎の以外でも、ミュージカル「ロミオ&ジュリエット」(2013)ベンヴォーリオ役、「エリザベート」(2015)ルイジ・ルキーニ役、ディズニーアニメーション映画「モアナと伝説の海」日本語吹替版のマウイ役、NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」(NHK)今川氏真役、初の主演ドラマ「さぼリーマン甘太朗」等、活躍の場を広げている。

【Official HP】 尾上松也公式ウェブサイト

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