中井美穂のヅカヅカ行くわよ♪

藤原竜也×中井美穂☆2019年新春Special対談~舞台『プラトーノフ』2月1日開幕!

2019/01/17


nakaicolum190101
撮影/吉原朱美

 

中井美穂さんの対談連載、その2019年最初のゲストは藤原竜也さんです。15歳の時、蜷川幸雄さん演出舞台『身毒丸』で初舞台を踏んでデビュー。“演劇の申し子”とも呼ばれ、その後も蜷川作品を中心に数々の演劇人と出会い、話題の舞台に立ち続けてきました。同時に映画やテレビドラマでも華やかな活躍を見せています。

今回、中井さんが訪ねたのは、2月1日に開幕する藤原さん主演舞台『プラトーノフ』の稽古場です。その日は、2018年もあと数日で終わろうとしている年末。世間はすでにお休みモードな中、演出家、森新太郎さんの指揮のもとで充実の稽古に臨んでいる藤原さんに陣中見舞い!? お二人の楽しいおしゃべりが始まりました。


 
初タッグの演出家・森新太郎さんは、
もっともっと!と焦らせてくれる

 
中井:今回の作品は、チェーホフが18歳の時に書いた処女作だそうですね。ご存知でしたか?
 
藤原:僕、全然知らなかったんですよ。チェーホフも、以前に栗山民也さんの演出で『かもめ』をやって以来、これまで縁がなかったんです。地味~な会話劇といったイメージがあるけれど(笑)、確かにシェイクスピアとはまったく質の違うものだなと。
でもシェイクスピアと同様に、今日までチェーホフ作品がずっと上演し続けられている理由、その面白さを、今稽古をやりながら少しずつ感じ始めているところですね。喜劇みたいな味わいで、ちょっとヘンな『ハムレット』みたいな感じがあるんですよ。僕が演じる主人公のプラトーノフが、4人の女性を前に「どっち(の女性)に行こうか? あっちに行こうか?」って悩みまくるんですけど。
 
中井:ハハハ、変わった話ですよね。これまであまり演じたことのないタイプの男性でしょうか。
 
藤原:そうですね。とにかくホン(台本)に書かれた情報を的確に読み取って、その言葉と感情を4人の女性に投げかけようと努めていますね。プラトーノフが短くも情熱的な一生を駆け抜けるわけですけど、結論で言ったら、ひとりの男に翻弄された女たちの執念によって、僕が破滅していく話ですよ(笑)。だからわりと道化的…っていうのは言い過ぎかもしれないけど、芯となる主人公ではあるんだけど、これは4人の女性たちの物語とも取れるんですよね。女の人の怖さを存分に感じられる話でもありますよ(笑)。
 
中井:プラトーノフが女性たちに揺れる様子が延々と描かれていて、台本を読んでいると「何なの、この人!」って感じてしまいますね(笑)。19世紀末のロシアで、その社会状況や人々の置かれた立場、そこで生まれる感情なども、その会話から見えてくるのでしょうね。
 
藤原:そう、面白い話ですよ。演出の森新太郎さんはそうした背景をしっかり描き出そうとされるでしょうけど、僕みたいにチェーホフのことをよく知らない人間は、「ここ全部カットしちゃおうよ。もっとストレートにやったほうが面白いんじゃない?」なんて思ったりするけど。
 
中井:もしご自身が演出するなら…。
 
藤原:もうスパスパ切って、2時間くらいの芝居にします。(一同笑)ダラダラやっても仕方ないのに…と思っちゃうんです。   
 
中井:フフフ、でも、チェーホフ作品はきっとそのダラダラの部分に、大事な何かが潜んでいるのでしょうね。
 
藤原:そうそう、沈黙も多いですしね。
 
中井:稽古も大変そうですよね。毎回やる度に違ってきそう。
 
藤原:それはありますね。僕はそもそも、すぐに正しい表現…正解を打ち出すのではなくて、一つの言葉を発するのであれば、多様な解釈を繰り出して、回り回って一つの解釈に行き着くべきなんじゃないかと思っているんです。いろんなチャレンジをやってみたい、と思わせるホンですよね。で、森さんの稽古場ではいろんなことをやらせてくれるので、面白いです。
 
中井:森さんの演出の仕方など、魅力を感じるのはどんなところですか?
 
藤原:演出家は誰しもそうだと思いますけど、豊富な知識と絶対的な判断力を持って、瞬間的にまとめなきゃいけないですよね。森さんもそういう人です。おっしゃることが的確だし、優しいですね。自分が演じていても、人の稽古を見ていても面白い。僕や皆に対して、違うものは違う、もっといろんな解釈を持ってきてくれ、とはっきりおっしゃる。だからこそ、演じるほうはつねにアンテナを張っていなければいけないんです。もっと物語の全体を捉え、もっと戯曲を探っていかなければいけないな…というふうに焦らせてくれる演出家ですね。

 

<次のページ>
演じることは、労働に近い楽しみ

 

■□■BUTAKOME☆Ticket


作 :アントン・チェーホフ

脚色:デイヴィッド・ヘア

翻訳:目黒条

演出:森新太郎

出演:藤原竜也
高岡早紀 比嘉愛未
前田亜紀 中別府葵 近藤公園 尾関陸 小林正寛 佐藤誓 石田圭祐
浅利陽介 神保悟志
西岡徳馬

※西岡徳馬の「徳」の字は旧字体

公演日程:
<東京公演>
日程:2019年2月1日(金)~17日(日)
会場:東京芸術劇場プレイハウス

富山公演
日程:2019年2月20日(水)~22日(金)
会場:富山県民会館ホール
お問い合わせ:イッセイプランニング
TEL:076-444-6666 (平日 10:00~18:00)

福岡公演
日程:2019年3月2日(土)・3日(日)
会場:久留米シティプラザ ザ・グランドホール
お問い合わせ:インプレサリオエンターテインメント
TEL:092-985-8955 (平日 10:00~18:00)

静岡公演
日程:2019年3月9日(土)~3月10日(日)
会場:静岡市民文化会館 中ホール
お問い合わせ:静岡朝日テレビ 事業部
TEL: 054-251-3302 (平日 9:30~18:00)

広島公演
日程:2019年3月15日(金)~3月16日(土)
会場:JMSアステールプラザ大ホール
お問い合わせ:TSS事業部
TEL:082-253-1010 (平日 10:00~18:00)

大阪公演
日程:2019年3月20日(水)~3月24日(日)
会場:梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
お問い合わせ:梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
TEL:06-6377-3888

 

※公演の詳細は『プラトーノフ』公式HP

 

1 2 3 4

※画像およびテキストの転載を禁止します。

バックナンバー

インタビュー

尾上松也

第二回『百傾繚乱』8月24日・25日開催 ▷IMYの希望は日本発のミュージカル...

一覧はこちら

BUTAKOME動画チャンネル

連載☆エンタメコラム

2019/06/04

伊礼彼方×中井美穂☆祝・令和元年Special対談《後編》

open

close

Profile

ロサンゼルス生まれ。87年~95年、フジテレビアナウンサーとして活躍。「プロ野球ニュース」「平成教育委員会」などの番組で人気を集める。
現在、「鶴瓶のスジナシ」(CBC,TBS)、「タカラヅカ・カフェブレイク」(TOKYO MXテレビ)にレギュラー出演。97年から連続してメインキャスターを務めるTBS「世界陸上」をはじめスポーツ・情報・バラエティと幅広い分野のテレビ番組やCMに出演している。
演劇コラムの執筆や、クラシックコンサートにおける司会や朗読などでも活躍中。
2013年~読売演劇大賞選考委員を務める。
【Official HP】 中井美穂 INFORMATION
【Official blog】中井美穂(アメブロ公式)

2019/05/31

【早霧せいなのビタミン“S”】其の十四.「いい季節に希望を抱くこと」

open

close

Profile

長崎県佐世保市出身。2001年に87期生として宝塚歌劇団に入団。初舞台は『ベルサイユのばら2001』。 2014年に雪組トップスターに就任。『ルパン三世-王妃の首飾りを追え!』『るろうに剣心』『星逢一夜(ほしあいひとよ)』などで主演を務め、2017年7月『幕末太陽傳(ばくまつたいようでん)/Dramatic “S”!』で、宝塚歌劇団を退団。
退団後初のステージ『SECRET SPLENDOUR』も大好評を博し、2018年5~6月にミュージカル『ウーマン・オブ・ザ・イヤー』で主演を務める。

【Official HP】https://seinasagiri.com/
【Official Instagram】seinasagiri_official

2019/06/07

尾上松也さんSpecialインタビュー▷第二回『百傾繚乱』8月24日..

open

close

Profile

1985 年生まれ。東京都出身。歌舞伎俳優。父は六代目尾上松助。1990 年 5 月、「伽羅先代萩」の鶴千代役にて二代目 尾上松也を名のり初舞台。近年は立役として注目され、2015年より、次世代の歌舞伎界を担う花形俳優が顔を揃える「新春浅草歌舞伎」に出演し、「仮名手本忠臣蔵」早野勘平、「義経千本桜」狐忠信、「義経千本桜 吉野山」佐藤忠信 実は 源九郎狐などの大役を勤める。一方、2009 年からは歌舞伎自主公演 「挑む」を主宰している。

歌舞伎の以外でも、ミュージカル「ロミオ&ジュリエット」(2013)ベンヴォーリオ役、「エリザベート」(2015)ルイジ・ルキーニ役、ディズニーアニメーション映画「モアナと伝説の海」日本語吹替版のマウイ役、NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」(NHK)今川氏真役、初の主演ドラマ「さぼリーマン甘太朗」等、活躍の場を広げている。

【Official HP】 尾上松也公式ウェブサイト

2018/08/06

📹【加藤和樹のエンタメCafe 番外編】〈大阪・梅田..

open

close

Profile

1984年10月7日生まれ。愛知県出身。現在、LIVEや舞台・ミュージカルなどに参加幅広いファン層に支持され、歌手・俳優としても各界で注目を浴びている。

2005年ミュージカル『テニスの王子様』で脚光を浴び、2006年4月Mini Album「Rough Diamond」でCDデビュー。
日本や韓国・台湾・中国でのCDリリースの他、自身のアルバムなどのTOURである「LIVE“GIG”TOUR」とラジオ公開放送のように投稿メールとリクエストを中心に構成されている「“KK−STATION”TOUR」や、日本武道館や日比谷野外音楽堂、アジア圏でも単独ライブを開催するなど精力的に活動。

同時に俳優としても活動しており、ドラマ「仮面ライダーカブト」「ホタルノヒカリ」「インディゴの夜」「赤い糸の女」「乾杯戦士アフターV」などに出演するほか、アニメ「家庭教師ヒットマンREBORN」桔梗役や時代劇アニメ「義風堂々」石田三成役、ゲーム「戦場の円舞曲」「イケメン戦国」「B-Project」などで声優としても活躍。

近年はミュージカル『ロミオ&ジュリエット』『レディ・ベス』や『タイタニック』など大型ミュージカルにも出演。2016年4月・5月『1789 バスティーユの恋人たち』で帝劇初主演、9月~10月『真田十勇士』霧隠才蔵役に挑む。2017年1月ミュージカル『フランケンシュタイン』に出演決定。

【Official HP】 公式サイト
【Official blog】 公式ブログ

2018/11/20

【柳亭こみちのちょいと一回のつもりで聴いて】Vol.7「女のお喋り」

open

close

Profile

東村山市出身。2003年、七代目柳亭燕路に入門。前座名「こみち」。2006年、「こみち」のまま二ツ目昇進。2017年、「こみち」のまま真打昇進。歌って踊れて落語のできる女、老若男女から友達になりたいと思われるような噺家を目指している。亭主は漫才師「宮田陽・昇」の宮田昇。漫才師と落語家の夫婦は史上初。二児の母として真打に昇進したのも、落語史上初。「落語坐こみち堂」「なかの坐こみち堂」をはじめ、日々多数の落語会に出演し、ナレーション、講演活動、執筆活動、学校寄席への出演も多々。こみちが大きな出世街道となるよう、鋭意奮闘中
【Official HP】 こみちの路

2018/02/23

【木ノ下裕一の歌舞伎の“ツボ”】 Vol.8『勧進帳』

open

close

Profile

木ノ下歌舞伎 主宰
1985年7月4日、和歌山生まれ。小学校3年生の時、上方落語を聞き衝撃を受けると同時に独学で落語を始め、その後、古典芸能への関心を広げつつ現代の舞台芸術を学ぶ。2006年に古典演目上演の演出や補綴・監修を自らが行う木ノ下歌舞伎を旗揚げ。
『黒塚』(’13)、『東海道四谷怪談—通し上演—』(’13)、『三人吉三』(’14)、『心中天の網島』(’15)、『義経千本桜ー渡海屋・大物浦ー』』(’16)
2015年に再演した『三人吉三』にて読売演劇大賞2015年上半期作品賞にノミネートされる。
その他古典芸能に関する執筆、講座など多岐にわたって活動中。2015年3月に博士号(芸術博士)取得。

【Official HP】木ノ下歌舞伎 公式サイト
【Official Twitter】木ノ下裕一 Twitter

NYから直送!「最新ブロードウェイミュージカルレポート」

ブタコメ編集部

関連サイト

  • LIVING
  • CITY LIVING
  • あんふぁん