歌舞伎

【会見レポート】新作歌舞伎『風の谷のナウシカ』▷10月19日(土)10時から一般発売開始!

2019/10/18


新作歌舞伎「風の谷のナウシカ」

 

菊之助さんと七之助さんの熱い思い

 
――歌舞伎化ということで、菊之助さんの原作に寄せる思いとヒロイン、ナウシカの魅力をどこに感じているか、七之助さんにはクシャナに寄せる思いを聞かせてください
 
菊之助さん
初めてナウシカを見たのはテレビで、ナウシカの持つ力強さと可憐さに惹かれました。そして、原作の存在を知って原作を読んだ後、その深いテーマ性、壮大さの魅力にますます惹かれていきました。歌舞伎においても、現代に通じる普遍性、テーマ性があるかないかが、古典作品が生き残っていくかどうかに関わってくると思うんです。今回、ナウシカを選んだのは、作品のテーマ性。原作が描かれたのが1980年代、日本がバブル期に突入していく、日本が少し浮き足立っていたときに、宮崎監督はそれとは反対に、ユートピアではなくディストピアを描かれた。日本人はこれでいいのかという思いを込めて描かれたというのを読んだことがあります。そこに描かれているのは、戦争であり、エネルギー問題、環境問題、そして核の問題、遺伝子の問題まで描かれています。そこにテーマの普遍性が一本貫かれているなと思いました。そのテーマの壮大さ、重たさが歌舞伎と融合した時にどういうものになるのか。歌舞伎の古典はだいたいお家騒動や男女の恋愛を描いていますが、環境問題や遺伝子の問題を描いているものは今までになかったと思います。これが古典歌舞伎になったときにどんな化学変化が起こるのかが非常に楽しみです。

 
七之助さん
皆さまが想像するクシャナはかっこよくて、もちろん最初は悪人として出てくるわけなんですが、原作ではナウシカと出会ったことや自分の家族との関係性など、僕の受ける感じでは女性的というか、父親を憎んでいるんですが、どこかで愛している。ずっと蔑まれて生きてきて、この道を進まなくちゃいけないというかわいそうな女性でもあるんですね。力強さだけでなく、心の揺れだったりを表現することでクシャナと言うキャラクターが深くなっていくと思うんですよね。ただ、かっこいいとか恐ろしくやるだけでなく、どうしてそういう行動に出てしまうか、そういう生き方を自分の中で考えたかを考えて、役作り、稽古に励んでいきたいと思います。

 

――ナウシカが飛ぶシーン、王蟲の行進などスペクタクルなシーンをどのように表現しようと思っているか教えてください
 
G2さん
あくまで歌舞伎の手法にのっとってやりたいんですが、原作の空を飛んだり、王蟲であったり巨人兵がでてきたりというけれんは、しっかり出していきたい。昨今の手法でなく、いかにも歌舞伎な手法を駆使して漫画、アニメの世界に肉薄できるように頑張りたいと思います。

 

――古典歌舞伎の手法でというお話しですが、衣装や音楽などというのはやはり古典歌舞伎に準じているということなのでしょうか
 
菊之助さん
古典に準じていこうと思っております。まだ分からないところはありますが、主要人物、ナウシカ、クシャナに関しては、登場して一発でこれはナウシカだとお分かりいただけるように少し寄り添おうと思っております。髪型や衣装のエッセンスの部分ですね。

 

大道具、小道具、床山さんや衣装さんといった裏方の方々まで、目をキラキラさせて楽しんでナウシカの歌舞伎化に当たっているのを見て、菊之助さんは「いかにナウシカが多くの人に愛されているか」を再確認したそう。これから繰り返し上演される新たな古典作品の誕生が今から待ち遠しくなりました。

 

取材・文/リビング新聞・編集部 石黒 香 

 

 

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ロサンゼルス生まれ。87年~95年、フジテレビアナウンサーとして活躍。「プロ野球ニュース」「平成教育委員会」などの番組で人気を集める。
現在、「鶴瓶のスジナシ」(CBC,TBS)、「タカラヅカ・カフェブレイク」(TOKYO MXテレビ)にレギュラー出演。97年から連続してメインキャスターを務めるTBS「世界陸上」をはじめスポーツ・情報・バラエティと幅広い分野のテレビ番組やCMに出演している。
演劇コラムの執筆や、クラシックコンサートにおける司会や朗読などでも活躍中。
2013年~読売演劇大賞選考委員を務める。
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長崎県佐世保市出身。2001年に87期生として宝塚歌劇団に入団。初舞台は『ベルサイユのばら2001』。 2014年に雪組トップスターに就任。『ルパン三世-王妃の首飾りを追え!』『るろうに剣心』『星逢一夜(ほしあいひとよ)』などで主演を務め、2017年7月『幕末太陽傳(ばくまつたいようでん)/Dramatic “S”!』で、宝塚歌劇団を退団。
退団後初のステージ『SECRET SPLENDOUR』も大好評を博し、2018年5~6月にミュージカル『ウーマン・オブ・ザ・イヤー』で主演を務める。

【Official HP】https://seinasagiri.com/
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1985 年生まれ。東京都出身。歌舞伎俳優。父は六代目尾上松助。1990 年 5 月、「伽羅先代萩」の鶴千代役にて二代目 尾上松也を名のり初舞台。近年は立役として注目され、2015年より、次世代の歌舞伎界を担う花形俳優が顔を揃える「新春浅草歌舞伎」に出演し、「仮名手本忠臣蔵」早野勘平、「義経千本桜」狐忠信、「義経千本桜 吉野山」佐藤忠信 実は 源九郎狐などの大役を勤める。一方、2009 年からは歌舞伎自主公演 「挑む」を主宰している。

歌舞伎の以外でも、ミュージカル「ロミオ&ジュリエット」(2013)ベンヴォーリオ役、「エリザベート」(2015)ルイジ・ルキーニ役、ディズニーアニメーション映画「モアナと伝説の海」日本語吹替版のマウイ役、NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」(NHK)今川氏真役、初の主演ドラマ「さぼリーマン甘太朗」等、活躍の場を広げている。

【Official HP】 尾上松也公式ウェブサイト

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ブタコメ編集部

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