宝塚

【制作発表会見レポート】宝塚歌劇月組公演▷日本オーストリア友好150周年記念 UCCミュージカル『I AM FROM AUSTRIA-故郷は甘き調べ-』

2019/09/04


 
『I AM FROM AUSTRIA』
 

『I AM FROM AUSTRIA』はチームワークの良い月組にぴったりの作品

 
齋藤吉正
 
潤色・演出を担当する齋藤吉正さん。

ウィーンで『I AM FROM AUSTRIA』を観劇し、本作の魅力について熟知していますが、「月組はミュージカルに強い組。珠城りょうも若さはありますが、トップスターになってからのキャリアは十分ベテランの風格を増して、宝塚歌劇5組の中でもそのリーダー格を発揮してくれている頼もしいトップスターです。美園さくらもトップヒロインになって、『オンザ・タウン』の再演でも成長の跡を残してくれています。チームワークの良い月組の温かさは、『I AM FROM AUSTRIA』という作品が持つアットホームと共通するものと感じております」と力強く語りました。

そして、宝塚版として上演するにあたっては、「この作品が宝塚にとても似合うなと思うのは、そのストーリーもさることながらミュージカルナンバー。レビューシーンが多くふんだんに楽しいナンバー、抒情的なナンバーなどバラエティ豊かなナンバーが用意されております。ウィーン版ではLEDを駆使した大きなケーキ型のセットがベースになっていますが、宝塚歌劇は大きなセリなどを使った、宝塚の正攻法の転換方法を駆使して宝塚レビューらしい流麗な流れを意識して作っていきたい。そして、楽しいお話をご覧いただいた後には華やかな宝塚歌劇ならではのフィナーレ、レビューを用意していますので、そちらの方も楽しみにしてください」と意欲を見せました。宝塚では芝居、ショー共に演出する齋藤さんだけに、華麗なステージが大いに期待されます。
 
珠城りょう
 
ジョージ・エードラーを演じる珠城りょうさん。

ウィーン劇場協会制作のミュージカルが宝塚歌劇として本作が『エリザベート』に次いで二作目とあって「とても身の引き締まる思い。月組としては先日『エリザベート』を上演させていただきました。今回は『エリザベート』とは180度世界観も楽曲も雰囲気も違う作品になっています。新たな月組として、挑戦していけることがとても光栄です」と決意を新たにしました。

珠城さんは先日、ウィーンで本作を観劇。「私の役ジョージ・エードラーは、ホテルの御曹司ですが、普通の青年。両親との確執や彼の一番大きなテーマは両親からの成長や独立というところが、彼の大きなテーマなのかなと観ていて感じました。男女の恋愛だけではなく家族愛や友情、そして祖国愛が美しい音楽に乗せて紡がれていって、観終わった後に温かいものが心に残るような作品。月組のみんなと一緒に大切に、丁寧に、そして齋藤先生とも話し合いながら、ぶつかり合いながら(笑)、良い作品に仕上げていきたいと思っております」と意気込みました。
 
美園さくら
 
エマ・カーター役の美園さくらさん。

「日本初演ということで身の引き締まる思いでございます。ウィーンで観劇させていただきましたが、今まで体感したことのないような、華やかで、それでいてスタイリッシュなパフォーマンスに圧倒されました。その感動を余すことなく日本の皆さまにもお届けできるように、これから精一杯お稽古を頑張っていきたいと思います」と意欲を述べました。さらにエマ・カーターという役柄について「ハリウッド女優で、華やかな世界で生きている分、孤独や苦悩を抱えておりますが、美しい故郷に戻ってきて、その時彼女が感じた心の解放を、素晴らしい音楽に乗せて繊細に表現することができたらと思います」と語りました。
 
珠城りょう
 
質疑応答では珠城さんと美園さんの華麗なパフォーマンスについて聞かれて、ウィーン劇場協会・総監督のシュトゥルペックさんは「二人がパーフェクトにこの役が要求する重要な部分を演じているのを見て、本当に感動しました」、脚本のホフマンさんは「元々ウィーンの方言で歌われるこの曲が日本語で聞いても何の抵抗もなく素晴らしく聞こえた。二人は見事に公演を支えてくれるだろう」と絶賛しました。

 
ファンなら誰もが「我が心の故郷」と思う宝塚。そんな郷愁の想いに重なる『I AM FROM AUSTRIA-故郷は甘き調べ-』。心温まるミュージカルにこの秋、一番の期待が集まります。

 

取材・文/演劇ライター 大原 薫
撮影/吉原朱美

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ロサンゼルス生まれ。87年~95年、フジテレビアナウンサーとして活躍。「プロ野球ニュース」「平成教育委員会」などの番組で人気を集める。
現在、「鶴瓶のスジナシ」(CBC,TBS)、「タカラヅカ・カフェブレイク」(TOKYO MXテレビ)にレギュラー出演。97年から連続してメインキャスターを務めるTBS「世界陸上」をはじめスポーツ・情報・バラエティと幅広い分野のテレビ番組やCMに出演している。
演劇コラムの執筆や、クラシックコンサートにおける司会や朗読などでも活躍中。
2013年~読売演劇大賞選考委員を務める。
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長崎県佐世保市出身。2001年に87期生として宝塚歌劇団に入団。初舞台は『ベルサイユのばら2001』。 2014年に雪組トップスターに就任。『ルパン三世-王妃の首飾りを追え!』『るろうに剣心』『星逢一夜(ほしあいひとよ)』などで主演を務め、2017年7月『幕末太陽傳(ばくまつたいようでん)/Dramatic “S”!』で、宝塚歌劇団を退団。
退団後初のステージ『SECRET SPLENDOUR』も大好評を博し、2018年5~6月にミュージカル『ウーマン・オブ・ザ・イヤー』で主演を務める。

【Official HP】https://seinasagiri.com/
【Official Instagram】seinasagiri_official

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1985 年生まれ。東京都出身。歌舞伎俳優。父は六代目尾上松助。1990 年 5 月、「伽羅先代萩」の鶴千代役にて二代目 尾上松也を名のり初舞台。近年は立役として注目され、2015年より、次世代の歌舞伎界を担う花形俳優が顔を揃える「新春浅草歌舞伎」に出演し、「仮名手本忠臣蔵」早野勘平、「義経千本桜」狐忠信、「義経千本桜 吉野山」佐藤忠信 実は 源九郎狐などの大役を勤める。一方、2009 年からは歌舞伎自主公演 「挑む」を主宰している。

歌舞伎の以外でも、ミュージカル「ロミオ&ジュリエット」(2013)ベンヴォーリオ役、「エリザベート」(2015)ルイジ・ルキーニ役、ディズニーアニメーション映画「モアナと伝説の海」日本語吹替版のマウイ役、NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」(NHK)今川氏真役、初の主演ドラマ「さぼリーマン甘太朗」等、活躍の場を広げている。

【Official HP】 尾上松也公式ウェブサイト

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