演劇・ミュージカル

インタビュー

伊礼彼方さんSpecialインタビュー▷ミュージカル『レ・ミゼラブル』でジャベールに挑む

2018/12/12


 

kanataIrei001

撮影/ 平野晋子

 
2019年4月より帝国劇場を皮切りに全国5大都市公演が行われるミュージカル『レ・ミゼラブル』
伊礼彼方さんがジャベール役で初登場します!
パン一つを盗んだ罪で19年間投獄された男ジャン・バルジャンの数奇な生涯を描く物語。バルジャンを執拗に追い続ける警部ジャベールを伊礼さんはどう演じるのでしょうか。
作品について、ミュージカルについて熱い思いを語っていただきました!


 
ジャベールが持つコンプレックスに共感できた

 
――『レ・ミゼラブル』のジャベール役を志した理由やきっかけは?
 
『レ・ミゼラブル』を初めて観て、心を揺さぶられたのはジャベールだったんです。僕の帝国劇場デビューは『エリザベート』のルドルフだったんですが、その頃から自分では王子様やヒーロー役にはあまり惹かれず、悪役やヒーローの横にいる人に目が行ってしまう傾向にありました。ジャベールは心にコンプレックスを持ちながら、バルジャンを執拗に追い詰める男。ジャベールとバルジャンは自分と鏡のように裏表の関係だから、ジャベールはバルジャンを許せないんでしょうね。弱い人間が持っているコンプレックスや自分の思い通りに行かないという無力感に共感できた。だからこの作品に出演するなら、ジャベールをやりたいと思いました。

 
――なるほど。
 
あと、もう一つは、いまこの時期だからこそ時間をかけてひとつの役を深める経験をするのも良いかなと思っていました。今までは自分の引き出しを増やしたい、経験値を増やしたいという思いから作品選びをしてきましたが、いろんな活動をしてきてそろそろこういう大作にがっつりと挑む時期かなと。『レ・ミゼラブル』は全国公演を合わせて6カ月ほど携わることになる。それだけの時間をかけて、一つの役を演じ続けるとどうなるんだろう、という新しい体験ですね。

 
――海外スタッフによる『レ・ミゼラブル』のオーディションはどのようなものでしたか?
 
オーディションは瞬発力が必要でした。歌と芝居の要素両方から「こういうふうにやってみて」と言われたことに応えているうちに、気づいたら一人で50分くらいたってました。汗びしょびしょになってましたけど、自分が持っている引き出しは全部使えたなと思って、やり遂げたという感じはありましたね。「受かっても受からなくても後悔はない」と清々しい気分で帰れました。その感覚は、初めての『エリザベート』のオーディションのときと似ていて、なんだか不思議な感覚ですよね。

 
――会見では、ジャベールの自殺の場面で「彼が解放された」と海外スタッフに言われたと聞きました。私はこれまで、ジャベールは心の均衡を失って混乱の内に死んでいったのかと思っていたので、「解放」という言葉には驚きがあったのですが。
 
ジャベールの「自殺」の曲であれだけのハイトーンを出すというのには、きっとその奥に色々な意味があると思うんですよ。僕は自殺したいという気持ちになったことはないけど、自殺をする役を演じた時、「この場から抜け出したい、逃げたい」という感情が積もった結果の終着点が自殺だったんです。だから、ジャベールは自殺によって解放されたという解釈もなるほど、と思えます。僕はそれまでは苦しみの高音なのかなと思っていたけれど、実際、「解放」という言葉を聞いて、高音が出やすくなったんです。

 
――そうだったんですね。
 
今までの演出は違ったかもしれないけれど、これからはこういう解釈もあるんだということも言われて、僕自身は非常に腑に落ちました。なぜジャベールの最後はきれいな高音を出すか、そしてそれをお客様に納得していただくか。僕も(ジャベール役新キャストの上原)理生くんもこれから稽古でいろいろ試しながら、作っていきたいと思っています。たくさん苦悩して、失敗を繰り返して初日を迎えるんでしょうけど、パズルを解いていくような過程が面白いんですよね。

 

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相手がいるから、自分が生きる

 

■□■ BUTAKOME☆Information ■□■
 
レ・ミゼラブル
 

『レ・ミゼラブル』

原作:ヴィクトル・ユゴー
 作 :アラン・ブーブリル、クロード=ミッシェル・シェーンベルク
作詞:ハーバート・クレッツマー
オリジナル・プロダクション製作:キャメロン・マッキントッシュ
演出:ローレンス・コナー、ジェームズ・パウエル
出演:
ジャン・バルジャン:福井晶一、吉原光夫、佐藤隆紀
ジャベール:川口竜也、上原理生、伊礼彼方
ファンテーヌ:知念里奈、濱田めぐみ、二宮愛
エポニーヌ:昆夏美、唯月ふうか、屋比久知奈
マリウス:海宝直人、内藤大希、三浦宏規
コゼット:生田絵梨花、小南満佑子、熊谷彩春
テナルディエ:駒田一、橋本じゅん、KENTARO、斎藤 司
マダム・テナルディエ:森公美子、鈴木ほのか、朴璐美
アンジョルラス:相葉裕樹、上山竜治、小野田龍之介

東京公演
公演日程:2019年4月19日(金)~2019年5月28日(火)
※プレビュー公演:4月15日(月)~4月18日(木)
劇場:帝国劇場
料金:S席1万4,000円 A席9,500円 B席5,000円 (全席指定・税込)

■大阪公演
公演日程:2019年7月3日(水)~2019年7月20日(土)
劇場:梅田芸術劇場メインホール
料金:S席1万4,000円 A席9,500円 B席5,500円 (全席指定・税込)
お問い合わせ:梅田芸術劇場メインホール 06-6377-3800

※詳細は公式HP

 

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ロサンゼルス生まれ。87年~95年、フジテレビアナウンサーとして活躍。「プロ野球ニュース」「平成教育委員会」などの番組で人気を集める。
現在、「鶴瓶のスジナシ」(CBC,TBS)、「タカラヅカ・カフェブレイク」(TOKYO MXテレビ)にレギュラー出演。97年から連続してメインキャスターを務めるTBS「世界陸上」をはじめスポーツ・情報・バラエティと幅広い分野のテレビ番組やCMに出演している。
演劇コラムの執筆や、クラシックコンサートにおける司会や朗読などでも活躍中。
2013年~読売演劇大賞選考委員を務める。
【Official HP】 中井美穂 INFORMATION
【Official blog】中井美穂(アメブロ公式)

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長崎県佐世保市出身。2001年に87期生として宝塚歌劇団に入団。初舞台は『ベルサイユのばら2001』。 2014年に雪組トップスターに就任。『ルパン三世-王妃の首飾りを追え!』『るろうに剣心』『星逢一夜(ほしあいひとよ)』などで主演を務め、2017年7月『幕末太陽傳(ばくまつたいようでん)/Dramatic “S”!』で、宝塚歌劇団を退団。
退団後初のステージ『SECRET SPLENDOUR』も大好評を博し、2018年5~6月にミュージカル『ウーマン・オブ・ザ・イヤー』で主演を務める。

【Official HP】https://seinasagiri.com/
【Official Instagram】seinasagiri_official

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1985 年生まれ。東京都出身。歌舞伎俳優。父は六代目尾上松助。1990 年 5 月、「伽羅先代萩」の鶴千代役にて二代目 尾上松也を名のり初舞台。近年は立役として注目され、2015年より、次世代の歌舞伎界を担う花形俳優が顔を揃える「新春浅草歌舞伎」に出演し、「仮名手本忠臣蔵」早野勘平、「義経千本桜」狐忠信、「義経千本桜 吉野山」佐藤忠信 実は 源九郎狐などの大役を勤める。一方、2009 年からは歌舞伎自主公演 「挑む」を主宰している。

歌舞伎の以外でも、ミュージカル「ロミオ&ジュリエット」(2013)ベンヴォーリオ役、「エリザベート」(2015)ルイジ・ルキーニ役、ディズニーアニメーション映画「モアナと伝説の海」日本語吹替版のマウイ役、NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」(NHK)今川氏真役、初の主演ドラマ「さぼリーマン甘太朗」等、活躍の場を広げている。

【Official HP】 尾上松也公式ウェブサイト

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