演劇・ミュージカル

インタビュー

樹里咲穂さんSpecialインタビュー▷『命売ります』~様々なチャレンジで、今まで見られなかった景色が見られた2018年~

2018/12/08


 

樹里咲穂

撮影/ 吉原朱美

 
三島由紀夫の極上のエンターテイメント小説を舞台化した『命売ります』
「ある日ふと『死のう』と思い立った羽仁男(はにお)は『命売ります』という広告を出す。すると訳ありげな怪しい男女がつぎつぎに現れて……」というスリリングなストーリーで、脚本・演出はノゾエ征爾さん。生と死の狭間に揺れる人間を切実に、ユーモラスに描いた作品の中で、羽仁男の命を買おうとする「吸血鬼の女」を演じるのが樹里咲穂さん。

ストレートプレイ出演は珍しい樹里さんが、ミステリアスな存在感を示しています。樹里さんに『命売ります』についてお話を伺いました。

また、大活躍だった2018年を振り返り、2019年待望の再演が決定した『キューティ・ブロンド』について意気込みをお聞きしました。

 
「演劇モンスター」のつわものキャストに
必死でついていきました

 
――稽古はどんな過程で進んでいったのですか?

ノゾエさんは初めての演出だったんですが、稽古初日に印象的だったのが「“こういう道を通って、頂上に行く”という演出もあるけれど、僕の場合は、白紙でスタートします。皆で迷いながら、寄り道をしながら、いつの間にか頂上に来ていたね、という演出がしたいと思っている」とおっしゃったこと。稽古場には既に本番と同様の複雑なセットができていて、「自分の好きなように動いてください」と言われたんです。提案型で自由度が高い分、自分でしっかり作っていかないとどんどん振り落とされてしまうと思って、毎回の稽古で自分の中では「今日はこれをチャレンジしてみよう」というテーマを作って、ノゾエさんに対してずっとプレゼンをし続けたような稽古でした。自分には合っている気がしましたし、楽しかったですね。

 
――樹里さんは宝塚退団後、ミュージカル出演が多く、ストレートプレイは珍しいですよね。

パルコプロデュースでは初めてのストレートプレイですね。(市川しんぺーさん、平田敦子さん、不破万作さん、温水洋一さんなど)私が尊敬の意味を込めて「演劇モンスター」と呼んでいる(笑)つわものたちが揃っているキャストなので、自分でついていけるだろうかと必死でした。

 
命売ります

薫役の上村海成さん(左)と薫の母で吸血鬼の女役の樹里咲穂さん

 
――樹里さんが演じるのは、“吸血鬼の女”。薫(上村海成さん)の母で、血を吸うために羽仁男(東啓介さん)を買おうとします。

皆さんの中で吸血鬼の女性というと“色っぽい”というイメージがあるじゃないですか。それが自分にできるだろうか、とまず思ったんですね。上品な奥様なのになぜ吸血をしているのか、最後にどうして大きい決断をするのか、原作にも台本にもその理由はまったく書いてない。お客様に見ていただくときに「ああ、よっぽどの理由があったんだな」と想像してもらえるようにするために、“吸血鬼の女”のバックボーンをしっかり作ろうというところからスタートしたんです。

最初の登場は「この世のものではない不思議な動きをしてみたらどうか」とノゾエさんからご提案いただきました。やってみたらその後の流れもぴったりハマっていったんですね。ノゾエさんの演出の面白いところは、「ちょっと語尾を変えてください」と言われること。「その若さ、血気盛んでいらっしゃるとお見受けするわ」という台詞を「お見受けするぞ」と言ってみてくださいと言われて。そう言うと急に吸血鬼度が増すというか(笑)。

 
――面白いですね(笑)。

皆、ふっと笑っちゃうんですけど、それで「ああ、この人物はちょっと変だ」とキャラクターに立体感が生まれてきて。こういうのが、ノゾエさんの天才的なところだと思いますね。
 

<次のページ>
東啓介さんを相手に、
初めて背伸びしました(笑)

 

■□■ BUTAKOME☆Information ■□■
 

命売ります

2018 PARCO PRODUCE ”三島 × MISHIMA “
『命売ります』
 
原作:三島由紀夫(「命売ります」ちくま文庫)
脚本・演出:ノゾエ征爾
 
出演:東啓介、上村海成、馬渕英里何、莉奈、樹里咲穂、家納ジュンコ
市川しんぺー、平田敦子、川上友里、町田水城、ノゾエ征爾、不破万作、温水洋一
ほか

 
■ 東京公演
会  場:サンシャイン劇場
公演日程:2018年11月24日 (土) ~2018年12月9日 (日)
料金:S席8,500円 A席7,000円
 
■ 大阪公演
会 場:森ノ宮ピロティホール
公演日:2018年12月22日(土)
料金:8,500円(全席指定)

 
※詳細は公式サイト

 

 

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Profile

ロサンゼルス生まれ。87年~95年、フジテレビアナウンサーとして活躍。「プロ野球ニュース」「平成教育委員会」などの番組で人気を集める。
現在、「鶴瓶のスジナシ」(CBC,TBS)、「タカラヅカ・カフェブレイク」(TOKYO MXテレビ)にレギュラー出演。97年から連続してメインキャスターを務めるTBS「世界陸上」をはじめスポーツ・情報・バラエティと幅広い分野のテレビ番組やCMに出演している。
演劇コラムの執筆や、クラシックコンサートにおける司会や朗読などでも活躍中。
2013年~読売演劇大賞選考委員を務める。
【Official HP】 中井美穂 INFORMATION
【Official blog】中井美穂(アメブロ公式)

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【早霧せいなのビタミン“S”】其の十九.「セッションし続けること」

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長崎県佐世保市出身。2001年に87期生として宝塚歌劇団に入団。初舞台は『ベルサイユのばら2001』。 2014年に雪組トップスターに就任。『ルパン三世-王妃の首飾りを追え!』『るろうに剣心』『星逢一夜(ほしあいひとよ)』などで主演を務め、2017年7月『幕末太陽傳(ばくまつたいようでん)/Dramatic “S”!』で、宝塚歌劇団を退団。
退団後初のステージ『SECRET SPLENDOUR』も大好評を博し、2018年5~6月にミュージカル『ウーマン・オブ・ザ・イヤー』で主演を務める。

【Official HP】https://seinasagiri.com/
【Official Instagram】seinasagiri_official

2019/06/07

尾上松也さんSpecialインタビュー▷第二回『百傾繚乱』8月24日..

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1985 年生まれ。東京都出身。歌舞伎俳優。父は六代目尾上松助。1990 年 5 月、「伽羅先代萩」の鶴千代役にて二代目 尾上松也を名のり初舞台。近年は立役として注目され、2015年より、次世代の歌舞伎界を担う花形俳優が顔を揃える「新春浅草歌舞伎」に出演し、「仮名手本忠臣蔵」早野勘平、「義経千本桜」狐忠信、「義経千本桜 吉野山」佐藤忠信 実は 源九郎狐などの大役を勤める。一方、2009 年からは歌舞伎自主公演 「挑む」を主宰している。

歌舞伎の以外でも、ミュージカル「ロミオ&ジュリエット」(2013)ベンヴォーリオ役、「エリザベート」(2015)ルイジ・ルキーニ役、ディズニーアニメーション映画「モアナと伝説の海」日本語吹替版のマウイ役、NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」(NHK)今川氏真役、初の主演ドラマ「さぼリーマン甘太朗」等、活躍の場を広げている。

【Official HP】 尾上松也公式ウェブサイト

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ブタコメ編集部

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